『そして僕は途方に暮れる』の公開記念舞台挨拶が1月14日(土)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)、前田敦子、中尾明慶、香里奈、毎熊克哉、野村周平、三浦大輔監督が登壇した。

本作は、藤ヶ谷太輔演じる主人公の平凡なフリーター・菅原裕一がほんの些細なことから、恋人、親友、先輩や後輩、家族…と、あらゆる人間関係を断ち切っていく人生を賭けた逃避劇。舞台に続き主人公・菅原裕一を演じるのは、Kis-My-Ft2のメンバーとして活躍する藤ヶ谷太輔。裕一と5年間同棲している彼女・里美役に前田敦子、親友・伸二役に中尾明慶が、舞台と同じ役柄で続投。映画から新たなキャストとして、裕一の父・浩二役、母・智子役に、豊川悦司、原田美枝子が名を連ね、姉・香役に香里奈、バイト先の先輩・田村役に毎熊克哉、大学の後輩・加藤役に野村周平ら個性的で魅力あふれるキャスト陣が集結。脚本・監督を務めるのは三浦大輔。

舞台版から出演している藤ヶ谷は、本作に公開に「嬉しさと寂しさと入り混じっている感じがあります」と感慨深げな様子で、周囲からの反響もあるようで「『こんな藤ヶ谷太輔、見たことがなかった』という言葉が嬉しかった」と喜びを見せた。一方で「すごい夢を見ました」という前田は「舞台中の本番にセリフが飛んじゃって、次最後の言わなきゃいけないシーンで必死に台本を読んでるところで覚めました」と明かし、笑いを誘った。

続編を希望する声も上がっている本作だが、「藤ヶ谷くんは『ホノルルだったらやる』って。短パンとアロハシャツで」と明かす三浦監督に、藤ヶ谷は「国内だったら僕はやらないですね」と即答。そんな中で野村が「監督変えてやりたいです。是枝さんで」と言うと、藤ヶ谷も「是枝さんだったら僕も参加したい」とすかさず手を挙げ、笑いを誘った。

本作については「(藤ヶ谷演じる裕一が)爽快に逃げてくれるので笑いました」と話す中尾。その裕一へには共感したという人が多い観客と登壇者。この結果に藤ヶ谷は「気づいたら共感している部分とか応援している部分とか。うまくできてるなと改めて思います」と称賛した。

また、撮影では「藤ヶ谷さんの追い込まれ方がすごすぎてちょっと心配になって。ここから先生きていけるのかなと思っていたんですけど、今日会ったら復活してたので安心していました」と振り返った毎熊。これに藤ヶ谷は「(その後)2か月弱やらせていただいて、察していただければ」と振り返った。

一方で「記憶が残ってないくらい大変だった」と笑う前田だが、最初に撮影をしたのちに「しばらくしてから北海道でお会いしたときにげっそりしていて驚きました。子鹿のようにげっそりされていた」と明かした。共演者の感想を聞いた藤ヶ谷は「あの時の自分ってどんなになっていたのかなと思います。かわいそうです」と笑いを誘った。

最後に三浦監督は「共感と反感が行ったり来たりするようなあまりないような映画を目指して、そうなっていたら嬉しいですし、最後は皆さま一人一人の物語になっていたらいいなと思っています。ヒットしていつか続編でお会い出来たら嬉しいです。ホノルルでお願いします(笑)」、藤ヶ谷は「自分自身もそうですが、僕たちの新しい一面、新しい表情を引き出してくださった三浦監督に感謝を伝えたいです。多くの方に刺さる映画だと思います。観てくださった方の人生の中で観てよかった映画ベスト10の中に、『そして僕は途方に暮れる』が入ったらいいなと。多くの方の記憶と心に残る映画になっていると思います。この映画を長く愛してあげてください」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

『そして僕は途方に暮れる』は2023年1月13日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開!
脚本・監督:三浦大輔
出演:藤ヶ谷太輔、前田敦子、中尾明慶、毎熊克哉、野村周平/香里奈、原田美枝子/豊川悦司
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2022映画『そして僕は途方に暮れる』製作委員会