『エゴイスト』プレミア上映会に鈴木亮平＆宮沢氷魚らが登壇

『エゴイスト』のプレミア上映会が1月19日（木）にテアトル新宿で行われ、鈴木亮平、宮沢氷魚、阿川佐和子、ドリアン・ロロブリジーダ、松永大司監督が登壇した。

原作は数々の名コラムを世に送り出してきたエッセイスト高山真の自伝的小説「エゴイスト」を映画化した本作。主人公・浩輔のライフスタイルの細部までリアルに描写し、登場人物たちの心情に寄り添うドキュメンタリータッチでリアリティあふれる映像が、親密な時間の温度感や、愛するがゆえに生まれる葛藤を繊細に伝えている。浩輔を演じるのは鈴木亮平。愛を注がれる純粋な青年・龍太役には宮沢氷魚。監督を務めるのは松永大司。

「改めていいチームで作れた」という松永監督。そんな本作について「おこがましいんですけど、浩輔が自分に似ていると思ったんです。やるべきご縁じゃないかなと思った」と出演への思いを振り返った鈴木。一方で数年前に話が合ったという宮沢は「台本と原作を読んだ時になんて美しい物語なんだろうと。絶対出たいと、その瞬間にやりたいですと言っていた」と明かしつつ、その際は映画化には至らなかったそうで改めてオファーがあった際に「運命的なものを感じて、やっとみなさんに観ていただけるものに参加できるんだと」と感慨深げに振り返った。

本作への出演の話が合った際に、松永監督らと話をしたという阿川は「この人と一緒に仕事をしたら面白そうだなと思って」と明かし、「こうやって作っていくのか、演者の心を開いたり向けたり。監督の演出一つ一つがおもしろくて」と松永監督による撮影を振り返った。

原作者の高山真さんと親交があったというドリアンは、本作に携わることに「映画化されると伺って、『絶対出ます』と申し上げた。素晴らしいキャスト、スタッフの手によって素晴らしい作品になるお手伝いがちょっとでもできることが光栄でした」と振り返った。

撮影では「描写がリアルであるかどうか。世間に与える影響がどうか。ステレオタイプを助長しないかどうかを（専門のスタッフが）チェックしながら」進められたと話す鈴木。宮沢も「アドバイスをいただけるので、（担当のスタッフが）いらっしゃることで自由にお芝居ができた」と振り返った。

鈴木との共演について宮沢は「現場にいるときは、亮平さんという感じではなくて、そこに浩輔さんが常にいたんです。支度している時も休憩している時も。信頼関係ができていたので、浩輔さんに救われたし、引っ張ってもらったという感覚のほうが強いかもしれない」と明かし、鈴木も「台本にないことをしゃべってもいいし、しゃべらなくてもいいし。ある程度、その人でいないと対応できない」と振り返り、「最近です、氷魚くんを氷魚くんとして見れたのは」と笑いを誘った。

最後に宮沢は「日常の些細な幸せがいっぱい詰まっていて、観た時に心から温かいものを感じてなんて幸せな気持ちなんだろうkと感じました。愛とは何なのか、エゴなのか、考えるきっかけがあると思います。一人でも多くの人に観ていただきたいです」、鈴木は「僕にとって大切な作品です。最後に“エゴイスト”というタイトルで終わりますが、言葉が出た時の印象が少し変わっていれば、みなさんに何かしらの影響を与えられたかなと思います」とメッセージを送った。

【写真・文／編集部】