ホラージャンルに特化したフィルムコンペティション「第2回日本ホラー映画大賞」の授賞式が1月21日(土)にEJシアターアニメ新宿で行われ、選考委員長の清水崇、選考委員を務めた堀未央奈、FROGMAN、小出祐介(Base Ball Bear)、宇野維正、ゆりやんレトリィバァが登壇した。
2021年に第1回を行い、“ホラー”ジャンルに絞った一般公募のフィルムコンペティションが日本初の取り組みとして注目を集めた「日本ホラー映画大賞」。本映画大賞は、ホラージャンルの先駆者企業・KADOKAWAと運営委員会パートナーが新たな時代のホラー作家の発掘・支援を目的として実施、大賞受賞者には応募作品のリメイク版、または完全オリジナル新作映画の監督を担い、作品は2023年以降の劇場公開を目指す。また、アニメ部門賞も設置し、ホラー・アニメーションの先駆的才能を⾒出し、⽀援する。審査員特別賞、運営委員会各賞受賞者にはそれぞれ賞⾦が用意され、大賞、各賞に選考された作品は劇場公開や配信展開を予定している。
前回の第1回に続いて選考委員長を務めた映画監督の清水は「自由に意見を交わし合いながら選ばせていただきました。ゆりやんさんも笑いのサービスを出す間もなく、選考委員のみなさんの意見が交わされた」と明かし、「それぞれが推したいものを推して。何時間もかけて選ばせていただいた」と振り返った。また、応募作品については「僕でも発想しないようなものが増えた」とコメント。
選考委員特別賞のプレゼンターを担当したゆりやんレトリィバァは「ホラー映画が大好きでとても楽しみだったのですが、『いい人生』という作品は、想像を超えた怖さを感じることができました。審査の途中に斬新だとおっしゃっていて、この賞にピッタリなのはこれしかないということで選ばせていただきました」とコメントした。
大賞を受賞した『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』の近藤監督は、第1回でMOVIE WAKER PRESS賞を受賞しているが「(前回)賞をいただいて目標ができて、来年は対象を取ろうとこの映画を作ったので、実際に対象を取ることができてうれしく思います」とコメントした。
前回に引き続き選考委員を務めた堀は「ホラーから離れた生活をしていたんですけど、選考ということで真夜中の2時半から見始めて。みなさんの作品を観て思ったのはホラーは私の生活に必要なものだったんだなと感じることができて救われた」と振り返り、「いろんな視点で楽しめた」とコメント。
今回初参加のゆりやんは「この選考会は深夜2時の廃墟で行われた」と話すと「嘘です」とすかさずツッコミが入り笑いを誘いつつ「堀さんは深夜に映像をご覧になられたと。私は怖いので朝から夕方になるまでの時間に観ました。それくらい全部怖かったです」と振り返り、選考会では意見を交わし合ったという選考委員だが「人生かけて出されている作品にボケて審査することはできない」と語った。
受賞結果
【大賞】『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』近藤亮太監督
【アニメ部門賞】『学校が嫌いだ』奥田悠介監督
【選考委員特別賞】『いい人生』川上颯太監督
【ホラーちゃんねる賞】『彼は僕だったかもしれない』二色冬香(俳優)
【ニューホープ賞】『NNEW GENERATION/新世代』三重野広帆監督
【株式会社闇賞】『FAAAWWW!!!』鬼木幸治監督
【オカルト部賞】『The View』中野滉人監督
【MOVIE WALKER PRESS賞】『笑顔の町』小泉雄也監督
【豆魚雷賞】『絶叫する家』比嘉光太郎監督
【写真・文/編集部】
©Yuma Tomiyasu, photo by Ken Kato