3000年の時を越える魔人と学者の<願い>を巡る寓話―『アラビアンナイト 三千年の願い』のジョージ・ミラー監督インタビュー映像が解禁された。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で世界中を熱狂の渦に巻き込んだ鬼才ジョージ・ミラー最新作が日本上陸。3000年もの間、幽閉されていた孤独な魔人と、見果てぬ夢を追い求める女性学者とが織りなす、時空を超えた魂の旅の物語。「アラジンと魔法のランプ」で有名なイスラムの説話集「アラビアンナイト」をモチーフに、圧倒的な造形美と絢爛たる色彩美に溢れた壮大な「おとぎ話」の世界を作り上げた。

今回、ジョージ・ミラー監督のインタビュー映像が解禁された。質問は本作の映画化の経緯から、『~怒りのデス・ロード』と本作の共通点、主演を務めたティルダ・スウィントンやイドリス・エルバの印象、そして本作のキーポイントとなる“物語”についてなど、ボリューム満載の全11問に及んだ。監督自身の口から本作への熱い思いが語られる貴重な映像となっている。

本作の原作はA・S・バイアットの「The Djinn in the Nightingale’s Eye」という短編小説。ミラー監督は昔に読んだその小説が長年心に残り、「ある日、映画化すべきだと思い立った」という。また、本作を作るうえで最も大切にしたことが、『~怒りのデス・ロード』のようなアプローチだったと語る。ガイガーカウンターで放射線を探し当てるかのように、そこに「引き込まれるような、ダイナミックな物語展開があるか」を探す作業が、2つの作品に共通したアプローチだったと明かした。

さらには、今回初めてタッグを組んだティルダ・スウィントンとイドリス・エルバについて言及する場面も。ミラー監督はティルダ・スウィントンのことを、「敬意を込めて、ティルダ様(Her Tildaness)と呼んでいる」と明かし、彼女と仕事をした監督たちの一員になれて光栄だと述べている。イドリス・エルバに関しては、彼の俳優としての特徴は「カリスマ性」だと述べ、親しみやすい存在であると同時にミステリアスなところが彼の魅力だと語った。そして、まさにそれこそが本作の主人公である“魔人”の特徴でもあったとも明かしている。

また、「なぜ人は物語を語るのか?」という哲学的な問いにも、ミラー監督は言及した。物語や寓話には「真実」が込められており、子どもに「哲学的なことや心理学的なことを伝える」ために物語という伝達方法があると語っている。そして、「踊るペンギンや喋るブタの映画制作でそれを学んだ」と、『ベイブ』や『ハッピー フィート』での経験が、今に繋がっていることを明かしてくれた。

ジョージ・ミラー監督 インタビュー映像

『アラビアンナイト 三千年の願い』は全国で公開中
監督・脚本:ジョージ・ミラー
出演:イドリス・エルバ、ティルダ・スウィントン
配給:キノフィルムズ
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