眠れない2人が出会ったのは、学校の古い天文台だった―実写映画『君は放課後インソムニア』の新キャストが発表された。

「富士山さんは思春期」、「猫のお寺の知恩さん」で一瞬のきらめきのような思春期を描いた青春漫画の旗手・オジロマコトが手掛け、2019年より「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)にて連載中の「君は放課後インソムニア」。幅広い世代から高い支持を得、現在、コミックスは第11集まで刊行されている大ヒット漫画を映画『東南角部屋二階の女』で長編映画の監督としてデビューし、テレビドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」や「祈りのカルテ」でも演出を務める池田千尋監督が実写映画化。若手実力俳優の森七菜、奥平大兼がW主演を務める。

今回、主人公2人のそばで優しく、時に厳しく見守る家族たちのキャストが発表された。伊咲(森七菜)の4つ年上の姉で、伊咲に日頃は冷たくあしらうような態度を見せつつも、実は妹思いの曲早矢に、女性アイドルグループ・モーニング娘。の元メンバーの工藤遥。丸太(奥平大兼)と共に天文部に所属したいと気持ちを伝えた娘の意志を尊重しようと温かい眼差しで見つめる両親を、斉藤陽一郎MEGUMIが演じる。

丸太が幼い頃、母親が家を出て行って以来夜勤の仕事を続けながら男手一つで丸太を育てる父親を萩原聖人が演じる。父子家庭となったことから息子に遠慮がちになってしまった父親に、ほとんど言葉を交わさなくなってしまった丸太が本音をぶつけるシーンは必見だ。

家族以外にも伊咲と丸太を温かく気遣う大人たちが登場する。伊咲の幼馴染の母親に田畑智子。休部中の天文部を復活させるため、夏合宿を企てる伊咲と丸太。合宿のゴールとなる真脇遺跡を訪れた時に現れる歴史資料館の館長をでんでんが務める。

誰にも打ち明けられなかった不眠症という悩みを持つ伊咲と丸太が偶然出会った、今は使われていない天文部の部室。安息の場所として共有した矢先、勝手に使用していたことがばれてしまう。休部中の天文部を復活させるため、二人だけの活動が始まった。クラスメイトや天文部OG、更には家族をも巻き込みながら天文部復活という目標に向かい、次第に絆を強めていくも、眠れなくなった理由が徐々に明かされていく…。

工藤遥 コメント

初めて台本に目を通した時、溢れる想いを丁寧にこぼさないように、登場人物一人一人が声を発している印象を受けました。
森七菜ちゃんと奥平大兼くんを見ていると、微笑ましくて、可愛くて、母性をくすぐられまくりでした。劇中の早矢と伊咲のように喧嘩できなくなるな〜、なんて思う程、愛おしかったです。美しい景色と空気、人々を存分に感じて頂けると映画になっていると思います。

斉藤陽一郎 コメント

眩しすぎる青春のきらめきへの羨望と、もう二度と戻ってこないあの頃の時間に軽い絶望を感じながら脚本を読みました。しかし、現場に入ってみると、奥さん役のMEGUMIさんは勿論、森七菜さん、工藤遥さん演じる娘たちがとにかくかわいらしく、家族の一員としての居場所がある喜びを噛みしめながら撮影に臨む事が出来ました。同時に、これは単なる恋愛映画ではなく人々の「居場所」の映画である事に気付きました。生きている人、生きていた人、すべての人々の「居場所」を通じて、生きる事を全肯定した青春映画です。エンドロールの最後の最後まで生きる事の眩しさを、あなたの「居場所」で感じて頂けたら嬉しいです。

田畑智子 コメント

私は1日だけの参加だったのですが、とっても重要な役どころでした。監督とは一度お仕事させて頂いているので、安心して撮影に臨めると思っていました。
1日だけの参加とはえ、とっても重要なシーンです。緊張感のある現場でしたが、カットがかかった時の森さんの安堵の笑顔と、涙ぐむくらい感動してた監督がいました。
是非、色々な世代の方に観て頂いきたいです。

MEGUMI コメント

美しい夏の時間を切り取った美しい映画だと感じました。
森さん、奥平さんが兎に角可愛くてキラキラしていました。夏の石川県で撮影出来たのは、とても良い思い出になりました。
様々な想いを抱えた若い2人の美しい成長物語です。登場人物が皆優しく愛を持った人達ばかりで、温かい気持ちになるかと思います。
美しい日本の景色と共にお楽しみください。

萩原聖人 コメント

現場は若いスタッフが多く非常に活気がありました。監督とは初めてご一緒させていただきましたが、親子関係などディスカッションしながら撮影に臨めた事は良かったです。
奥平くんはたぶんかなり緊張していたように思いましたが、その緊張も演じる役と繋がっているようで素敵だなと感じました。是非劇場でご覧ください。

『君は放課後インソムニア』は2023年6月23日(金)より全国で公開
監督:池田千尋
出演:森七菜、奥平大兼、桜井ユキ、萩原みのり、上村海成、安斉星来、永瀬莉子、川﨑帆々花
配給:ポニーキャニオン
©オジロマコト・小学館/映画「君ソム」製作委員会