本年度アカデミー賞主演男優賞ノミネート『aftersun/アフターサン』のシャーロット・ウェルズが4月に初来日することが決定し、併せてメイキング写真2点が解禁された。
11歳のソフィが父親とふたりきりで過ごした夏休みを、その20年後、父親と同じ年齢になった彼女の視点で綴る本作。2022年のカンヌ国際映画祭・批評家週間での上映を皮切りに評判を呼び、A24が北米配給権を獲得。昨年末には複数の海外メディアが<ベストムービー>に挙げ、毎年映画ファンが注目するオバマ元大統領のお気に入り映画にも選出されるなど、本年度を代表する1本となった。ソフィ役には半年にわたるオーディションで800人の中から選ばれた新人フランキー・コリオ。愛情深くも繊細なカラムには、ドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが抜擢され、アカデミー賞主演男優賞にノミネートを果たした。監督・脚本は、瑞々しい感性で長編デビューを飾った、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
今回、監督・脚本を務めたシャーロット・ウェルズの初来日が決定した。若き父親と娘のひと夏の記憶を辿る本作の物語は、よく兄妹に間違えられたというシャーロット・ウェルズ監督と父が昔、トルコで2週間ほどともに過ごした実際の夏休みの思い出がベースとなっている。初めてのダイビング、古代遺跡との遭遇、泥風呂、大空いっぱいに広がったパラグライダーといった、そのときに感じた楽しさや驚きをフィルムの中に焼き付けている。
はじめは単に父と娘が休暇を一緒に過ごすわかりやすい物語を思い描いていたが、アイディアを構想しながら古いアルバムをパラパラとめくり、自身の思春期や両親、特に父との思い出を振り返っていくプロセスを経ることで脚本に回顧的な視点を与えて、次第にパーソナルなものへと変化していったという。
併せてメイキング写真2点が解禁された。シャーロット・ウェルズ監督とポール・メスカル、フランキー・コリオがそれぞれ写る写真は、ロケ地であるトルコのイギリス人観光客向けリゾート地・オルデニズでの撮影現場の様子を捉えている。
錚々たる顔ぶれが並ぶ中、本作でアカデミー賞主演男優賞に堂々初ノミネートを果たしたポール・メスカルが「彼女は自分の脚本とまわりの人たちの仕事を全面的に信用して、一からサポートしてくれるんだ。俳優へのアプロ―チもすごく丁寧だったよ」と語るように、監督が自然体で俳優と向き合う和やかな現場だったことが伝わってくる。
4月の来日時には、都内で観客とのQ&A付き上映イベントの実施が予定されている。
『aftersun/アフターサン』は2023年5月26日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿ピカデリーほか全国で公開
監督・脚本:シャーロット・ウェルズ
出演:ポール・メスカル、フランキー・コリオ、セリア・ロールソン・ホール
配給:ハピネットファントム・スタジオ
© Turkish Riviera Run Club Limited, British Broadcasting Corporation, The British Film Institute & Tango 2022