広瀬すず主演映画『水は海に向かって流れる』で部活にも恋にもひたむきな女子高生を演じる當真あみを写し出す場面写真が解禁された。
田島列島がユーモラスかつセンシティブな独特の筆致で描くのは、26歳のOL榊さんと高校生の直達を中心に、曲者揃いのシェアハウスの面々の想定外の日々を綴った、家族の元を離れて始まる、家族の物語。主人公・榊千紗を演じるのは『流浪の月』での好演の高い評価が記憶に新しい、広瀬すず。映画にドラマ、作品を重ねるごとに飛躍してきた広瀬が、クールで感情を表に出さない大人の女性を繊細に演じ、新たなステージに挑む。監督は、『そして、バトンは渡された』『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』など、心潤す数々の群像劇を世に送り出してきた前田哲。人と人との向き合う過程を優しく描き、心の揺れ動きや溢れ出る感情を丁寧に映し出す。
今回解禁されたのは、直達(大西利空)の同級生・楓(當真あみ)を中心とした場面写真4点。直達が見つけた捨て猫の飼い主探しと、シェアハウスの住人で女装占い師・泉谷(戸塚純貴)の妹ということで仲が深まる二人。解禁された場面写真では、楓が密かに想いを寄せる直達と優しく見つめ合う姿や、直達が抱く飼い猫ムーを好奇心旺盛に覗き込む様子など、恋に部活に一生懸命な姿が捉えられている。
「カルピスウォーター」の14代目キャラクターに抜擢され、爽やかな笑顔が印象的な當真は、昨年12月に公開された劇場アニメ『かがみの孤城』で主演声優を務めて一躍脚光を浴びた。大躍進となる今年はNHK「大奥」に続き、初出演となる大河ドラマ「どうする家康」で家康(松本潤)と瀬名(有村架純)の娘を演じることが発表されている。ほかにも、ドラマ「Get Ready!」、ZIP! 朝ドラマ「パパとなっちゃんのお弁当」と今年だけでドラマ出演作は4本、6月には本作を含め2本の映画が公開となるなど大注目女優のひとり。話題作への出演が続いている當真だが、本格的な芝居に挑戦したのは、長編実写映画への初出演となった本作が初となる。
當真が演じる楓は、直達を巡って榊さん(広瀬すず)と“恋のライバル”となる重要な役。役柄と同じ年齢の役者に演じてほしいという前田監督の希望でオーディションが行われ、難航していたところ当時14歳の當真と運命的な出会いを果たし、楓役に即決した。前田監督は「透明感を持った佇まい、その中に芯の強さを秘めて、真っ直ぐに相手を見る目元と声の美しさは、素晴らしい女優になる証。14歳の時に出会った宮﨑あおい、高畑充希、二階堂ふみに匹敵する輝きを感じた」と大絶賛。撮影が進むにつれ成長する當真の特に美しいと感じた部分は、ラストシーンの目元の輝き。當真自身、初の本格的な芝居ということもあり楓役に難しさを感じていたが、前田監督の「楓と芯の強さを秘めている部分が似ているから、そのままでいいよ」という言葉でリラックスして演じることができたという。
撮影を振り返り、當真は「広瀬さんは、私の目の前でずっと榊さんのままでいてくださって、私が上手くいかず何度もやり直したシーンにも、ずっと側でお芝居にお付き合いくださり、感情が作りやすかったです。おかげで集中力が途切れたりすることなく、演技ができたので本当に感謝しています」と語るように、フレッシュな役者を広瀬などの先輩俳優がサポートし、温かい撮影現場だった様子。今後のさらなる活躍に大注目の當真あみの演技を、大きなスクリーンで確認してほしい。
『水は海に向かって流れる』は2023年6月9日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開
監督:前田哲
出演:広瀬すず
大西利空、高良健吾、當真あみ/勝村政信
北村有起哉、坂井真紀、生瀬勝久
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 ©田島列島/講談社