圧倒的な映像美、世界観で現代日本の縮図ともいえる<ムラ>に生きる若者のリアルを描く『ヴィレッジ』× amazarashi コラボレーションソング「スワイプ」のMVフルバージョンが解禁された。
本作は、「村」という閉ざされた世界を舞台に、そこで生きる人々のきれいごとだけでは生きていけないリアルな姿を、圧倒的な映像美と世界観で描き、同調圧力、格差社会、貧困、そして道を誤ったら這い上がることが困難な社会構造の歪みといった現代日本が抱える闇をあぶり出す異色のサスペンス・エンタテインメント。監督を務めるのは話題作を手掛ける藤井道人監督。主人公の優を演じるのは横浜流星。どこにも居場所を見つけられずに生きてきた青年が、自分とこの世界をつなぐ唯一の希望を守るためダークサイドに転じる姿をリアルに体現し、黒木華、古田新太、中村獅童をはじめとした豪華出演陣との共演で、“今までに観たことない横浜流星”として新境地を魅せる。
映画を観て書き下ろされた楽曲に併せて、amazarashi、横浜流星、藤井道人監督との3度目のタッグが実現したamazarashiと映画『ヴィレッジ』との奇跡のコラボレーション、新曲「スワイプ」が4月26日(水)にリリースされる。すでに、今回のコラボ情報とティザーのMV映像は解禁されているものの、情報が投稿されるや否や、“早く全貌が見たい!”、“映画のアナザーストーリーでもうひとつ作品を観られるなんて……!幸せすぎる”、“切ないよ〜胸が苦しいよ〜泣ける”とネット上では話題沸騰!!青年AとしてMVに出演した横浜ですら、「これはすごいMVになるなっていう手応えを感じているので(フル尺解禁が)楽しみです」と期待の声を明かしていた。今回、そんな待望のMVフルバージョンが解禁に。これまで映画『青の帰り道』やamazarashiのMV「未来になれなかったあの夜に」でお互いに刺激を受けつつ、特別な信頼関係を培ってきた横浜流星、藤井道人、amazarashiの秋田ひろむの3人。彼らが築いてきた信頼関係の中に、安室奈美恵、ONE OK ROCK、SEKAI NO OWARIなど名だたるアーティストのMVを手掛けてきた新宮良平が加わることで、かつてない映像美と世界観の中、映画とリンクする儚くも美しいMVが完成した。
「スワイプ」を生み出したamazarashiの秋田ひろむは、映画を観て「映画の中で、主人公の身の上を村民たちが問いただすシーンがあります。見出しやサムネイルだけで善悪や正誤を語ってしまうような気まずさを感じながら、僕自身があの村民になっているのではないか?という疑念が湧き上がり、それが(楽曲)制作の後押しとなりました。やむにやまれずたどり着いてしまったあの結末の全てを否定することは僕にはできませんでした」とストレートに感じた思いを語り、「主人公の優君にすごく共感した部分もあって、世の中の不幸とか悲しいことが消費されていってしまうことに対しての気持ちを曲に込めました」と明かしている。
映画の世界観をメタファーに、秋田自身の想いをのせて生み出された「スワイプ」の完成したMVをみた横浜は「秋田さんの唯一無二の力強い歌声、魂の叫び、藤井監督の丁寧な人物描写、新宮監督の世界観。全てに化学反応が起き、素晴らしいMVだと感じました。MVを観て、また映画を観ると映画の感じ方や受け取り方もより深くなると思います。渾身のMVになりましたので、両方お楽しみください!」と明かす。
藤井監督も「僕自身は『ヴィレッジ』でやりたいことは語ったので、映画はあの村のことだけではないんだよっていう、その村を出た先にも村があってっていう、どこかこうパラレルワールドのような、そういう世界観を描けたら、映画の感じ方とか受け取り方もより深くなるんじゃないのかなっていう思いでやりました。この映画がもし存在しなくてもあのMVは存在していたっていうような、マルチバースなMVになっていると思います。秋田さん、流星、新宮監督とのコラボレーションで、映画『ヴィレッジ』の解釈をより広げることのできる作品が出来上がったと思っています。青年Aの最後の叫びに、僕たちの想いが詰まっていると思います。是非ご覧ください」と映画とは一味違った、もうひとつの物語が描かれた映像と楽曲との見事なコラボレーションに感激しきり。
横浜が演じるのはとある会社に勤める青年A。彼は、あまり自分の意思を言わないがために、上司の標的にされ、過剰に責められる日々を過ごしている。そして会社を出ても知らない人からも罵倒されたりと、まるで自分の居場所はないように感じて、ただただ日々をやり過ごし生きている。不条理なこの世の中で、言いたいことも言えずに内に内にため込んでしまった青年Aは、暮れていく夕日に何を思うのか――。今にも崩れてしまいそうな青年Aの危うげで儚い佇まいに胸が締め付けられる。どこにも居場所を見つけられず、絶望の中、ただ生きていた青年A。唯一心を繋ぎとめていたのは、優しく接してくれた一人の女性の存在だった。しかし、現実の世界はそれすらも青年Aから奪いさり、彼を闇へと突き落とすー。たった一つ、かすかな光すらも失った青年Aは、ついに危うさが狂気に代わり、溢れ出る感情に任せて勤務先へ乗り込んでいく。彼は、夢に出てくる混沌としたゴミ山にうごめき、踊るゴミ人間と共鳴していくかのように感情を爆発させ、堪えきれない魂の叫びを、必死に誰かに届けるように――。
映像内で彼が過ごす部屋は、まるで映画の中で主人公の優が暮らしていた荒れ果てた部屋のよう。もし、優が霞門村を出ていたら?もし、優が現実に生きていたら?そう錯覚させる見事なコラボレーション映像が映し出されていく。夢と現実が交差する構成は、映画『ヴィレッジ』の重要なメタファーとなった能の演目「邯鄲」を想起させ、その美しい映像美も相まって、まるで映画との合わせ鏡になっているかのようだ。そして映画でもMVでも出てくるあの穴の正体とは―。映画『ヴィレッジ』の中では優として、映画の世界とリンクするこのアナザーワールドでは青年Aとして生きた横浜流星は、MVの中でも、これまでにない表情の連続で観る者を引きつける。ラストに向けて畳み掛ける圧巻の演技、大絶叫の表情だけで幾重にも重なった複雑な感情を感じさせるその“覚醒演技”は、楽曲「スワイプ」と連鎖して観る者の心に深く突き刺さる。藤井道人監督との長編初主演作『ヴィレッジ』×amazarashiの奇跡のコラボは、横浜の進化を何百倍にも加速させた。
「スワイプ」MVフルバージョン
「スワイプ」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
2023.04.26 Digital Release.
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『ヴィレッジ』は全国で公開中
監督・脚本:藤井道人
出演:横浜流星、黒木華、一ノ瀬ワタル、奥平大兼、作間龍斗、淵上泰史、戸田昌宏、矢島健一/杉本哲太、西田尚美、木野花、中村獅童、古田新太
配給:KADOKAWA/スターサンズ
©2023「ヴィレッジ」製作委員会