観る者を生への希望で照らし出す珠玉のヒューマンドラマ映画『渇水』の場面写真が解禁された。

第70回文學界新人賞受賞、第103回芥川賞候補となり注目を浴びた河林満による「渇水」を映画監督・白石和彌の初プロデュースにより刊行から30年の時を経て映画化した本作。監督は、相米慎二、市川準、阪本順治、森田芳光、宮藤官九郎ら錚々たる監督作品で助監督としてキャリアを重ねた髙橋正弥。主演は生田斗真。水道料金を滞納する家庭の水を日々停めて回る業務に就く水道局員の主人公・岩切俊作が、心の渇きにもがきながらも“生の希望”を取り戻していくという難しい役どころを体現している。

今回解禁された場面写真は、磯村勇斗演じる木田拓次の姿を切り取ったもの。主人公・岩切(生田斗真)とともに水道局員として働く木田が、バディを組む岩切と並び笑顔でアイスを食べる姿、一方どこか思い悩んでいるような表情を浮かべる木田の姿、岩切とともに日照りが続く夏の空を見上げるシーンが切り取られている。

淡々と「停水執行」という業務に向き合う岩切とは対照的に、まだキャリアも浅い木田は「水道を停める」ということに対し完全に割り切ることはできなかった。しかしそんな木田も物語の中でとある人生の転機を迎え、岩切が起こした行動がきっかけで木田自身の心にも変化が訪れることとなる。

2023年も『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命/決戦-』、『最後まで行く』、『波紋』をはじめ多数の映像作品に出演する磯村だが、今回キャスティングのオファーを出した長谷川晴彦プロデューサーは「磯村さんのことは、勿論、以前から存じ上げていましたが、『ヤクザと家族 The Family』を拝見して、まるで恋に落ちたかのように夢中になり、彼と仕事をしたいと熱望していました」と熱烈なオファーを振り返る。磯村自身も、髙橋監督と脚本の及川章太郎が10年間あたためてきた脚本を読み、即出演を快諾し、こうして今回のタッグが実現した。心の渇いた岩切が、給水制限の夏に幼い姉妹と出会うことで、どう変わっていくのか?岩切が選んだ思いがけない行動とは―。

『渇水』は2023年6月2日(金)より全国で公開
監督:髙橋正弥
出演:生田斗真
門脇麦、磯村勇斗
山﨑七海、柚穂/宮藤官九郎/宮世琉弥、吉澤健、池田成志
篠原篤、柴田理恵、森下能幸、田中要次、大鶴義丹
尾野真千子
配給:KADOKAWA
©2022『渇水』製作委員会