『君は放課後インソムニア』の完成披露上映会が5月17日(水)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、森七菜、奥平大兼、上村海成、安斉星来、永瀬莉子、川﨑帆々花、池田千尋監督が登壇した。

「富士山さんは思春期」、「猫のお寺の知恩さん」で一瞬のきらめきのような思春期を描いた青春漫画の旗手・オジロマコトが手掛け、2019年より「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)にて連載中の「君は放課後インソムニア」。幅広い世代から高い支持を得、現在、コミックスは第11集まで刊行されている大ヒット漫画を映画『東南角部屋二階の女』で長編映画の監督としてデビューし、テレビドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」や「祈りのカルテ」でも演出を務める池田千尋監督が実写映画化。若手実力俳優の森七菜、奥平大兼がW主演を務める。

客席の間の通路を通って登壇したキャスト陣。森は「ドキドキしています」と笑顔を見せ、奥平は「やっとかという気持ちもあるんですけど、観ていただくことに対して恥ずかしい。やっと観ていただけるのはうれしい」と照れ笑いを浮かべた。奥平演じる丸太の親友役を演じた上村だが、「心配を伝えすぎるとひかれちゃうだろうなと思って、そこまで心配していないようにしなきゃ」と役作りを語った。その上村とは「助けたいけどどうしたらいいのか分からないあの顔がいいんですよ」と明かす奥平は「丸太としても大切な存在なので温かさを感じました」と振り返った。

森演じる伊咲の友人を演じる安斉、永瀬、川﨑の3人だが、映画初出演という安斉は「緊張した場所に飛び込んでいったんですけど、みなさんのおかげでやりやすい環境でやらせていただいた」と明かすと奥平からは「本当に緊張してた?」とツッコミが入るなど仲の良さをうかがわせた。

「海鮮がおいしくて、めちゃくちゃ食べた。おいしくて毎日食べてたら、ある日ジャンキーなものを食べたい時期が来て。みんな必死にケータイのマップでハンバーガーを探して(笑)20分くらい歩いたらキッチンカーがあってみんなで歩いていくという思い出」と明かし、森は「放課後みたいだった」と振り返った。安斉と同じく映画初出演で「緊張していた」という川﨑は「撮影が終わって七菜ちゃんとアイスを買いに行ったり、撮影じゃないところでも仲良くしてくれたのがうれしかった」と笑顔を見せた。

作品の内容にちなんで、“ハマっているものを聞かれると、「刺繍」と書いた上村は「無地のズボンを買ってきて好きなものをいれる」と明かし、これに奥平は「なんの刺繍を入れるの?」と興味津々で、上村は「飼ってきた動物とかかな」と明かした。

「鯨の鳴き声」と書いた奥平は「海の生物にハマっていて、水族館の動画を観ていてその関連で鯨が出てきた。落ち着くんです。聞いていると海に沈んでいる感覚になれて、眠れない時に聞いているんです」と明かした。カメラにハマっているという森は「撮影の時もハマっていて。自分の一眼でも撮ったりしていたんですけどすごい楽しくて」と本作を通じてハマったという。さらに池田監督は「撮影中に七菜ちゃんが撮った写真をもとに『君ソム』Tシャツを作ってくれたんです。すごいおしゃれなんです」と明かした。

最後に奥平は「みんながちゃんと石川県七尾市で生きていたかのように感じる場面がたくさんあって、今日も和気あいあいとしていてそれが画の中に出ているのがいいなと思う作品です。作品の中では高校生ならではの悩みが出ているなと思って。いろんな人の目線によって感じることが違うと思います」、森は「みんなで過ごした日々は本当だったような気がするくらいの時間を過ごしてきて、それが丸ごとカメラに収まっている。『君ソム』の原作の雰囲気と、それを生身の人間が過ごす意味が感じられる映画になっています」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

『君は放課後インソムニア』は2023年6月23日(金)より全国で公開
監督:池田千尋
出演:森七菜、奥平大兼、桜井ユキ、萩原みのり、上村海成、安斉星来、永瀬莉子、川﨑帆々花
配給:ポニーキャニオン
©オジロマコト・小学館/映画「君ソム」製作委員会