『大名倒産』のESSEonline特別試写会が6月4日(日)に都内で行われ、厚切りジェイソンが登壇、MCを赤ペン瀧川が担当した。

数々のヒット作を生み出しているベストセラー作家・浅田次郎の傑作時代小説「大名倒産」(文春文庫刊)。2019年に上下巻で単行本が出版されると「面白い!」「こんな浅田作品が読みたかった!」と話題になった作品が、ついに実写映画化。監督は『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』『老後の資金がありません!』『そして、バトンは渡された』など、立て続けにヒット作を生み出し続ける前田哲。本作が時代劇初挑戦となる。脚本は、映画『七つの会議』やドラマ「半沢直樹」の丑尾健太郎と、ドラマ「特捜9 season2~4」「下町ロケット」の稲葉一広の共同脚本。主人公・松平小四郎役に神木隆之介。そのほか、杉咲花、松山ケンイチ、小手伸也、桜田通、小日向文世、宮﨑あおい、浅野忠信、佐藤浩市が出演する。

時代劇は時代背景が理解しづらく苦手意識があるため、普段はあまり見ないという厚切りジェイソンは「(本作は)笑えるところが多く、非常に見やすかった」と率直な感想を語り、一番共感する登場人物として、髙田延彦演じる“小池越中守”を挙げた。娘のお初と“うつけ者”・新次郎との結婚を認めない頑固な父という役どころだが、娘を苦労させたくないという父・越中守の想いが自身も3人の娘を持つ父としての親心と重なるものがあったと語った。

本作の印象的な点として“借金”や、“大企業や政府との癒着”、“ストレスフルな中間管理職”など現代の社会問題を江戸時代に置き換えつつ、ポップなコメディ調で描いているところを挙げ、「政治家の方たちも見てくれればいいのになと思いながら観ていました。このタイミングで上映するべき作品だと思った」と赤ペン瀧川、厚切りジェイソンは「こういった現代にも通じる社会問題をコメディで幅広い人たちに分かりやすく伝えるのは非常に効果的」と見どころを語った。お気に入りのシーンとして厚切りジェイソンは、「(貸金業である)天元屋のタツがやっていることは“究極の資本主義”だなと感じた」とプロならではの目線で分析、さらに赤ペン瀧川は「町人たちではなく大名やその家臣など、偉い人たちが借金を自分たちの問題としてとらえて、自ら節約に乗り出すのがいいなと思った」と感想を述べた。

本作の節約術に対しては「まず節約する前になぜ借金の原因を突き止めない?」と鋭い“WHY?”ツッコミを入れつつ、「借金が多くあっても資産とのバランスが取れていれば大丈夫な時もあるので、現実では借金と同時に資産状況も把握することが大事」と“マネーのプロ“としてのアドバイスを披露。加えてもっと節約できそうなポイントについて問われると、「シェアハウスは良い方法だけど、例えばもうちょっと小さい家に引っ越したりすることもできるんじゃないか」と究極的な節約術をアドバイスした。

おすすめのお金が貯まる方法としては「今の状況と今の状況の原因を知ること=お金の流れが見える化が一番大事」とし、さらにお金に関する契約周りなどは隅々まで詳細を確認してから契約することが大事だと、自身のエピソードと共に力説した。最後に、本作の“WHY?”ポイントを聞かれると、小四郎の教育係で生真面目が故にすぐ切腹しようとする”切腹バカ“、磯貝平八郎に対して「なぜすぐ切腹しようとする?切腹してしまったら(小四郎を)守ってくれる人がいなくなるじゃないか、WHY JAPANESE PEOPLE!?」と待望のネタを披露し、最後まで映画をしっかりとPRし、イベントは幕を閉じた。

【提供写真・オフィシャルレポート】

『大名倒産』は2023年6月23日(金)より公開
監督:前田哲
出演:神木隆之介
杉咲花、松山ケンイチ
小日向文世/小手伸也、桜田通/宮﨑あおい
キムラ緑子、梶原善/勝村政信、石橋蓮司
髙田延彦、藤間爽子、カトウシンスケ、秋谷郁甫、ヒコロヒー
浅野忠信/佐藤浩市
配給:松竹
© 2023『大名倒産』製作委員会