『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』の吹替声優舞台挨拶付き試写会イベントが6月13日(火)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、小野賢章、悠木碧、宮野真守、関智一、日本語吹替版主題歌を担当するLiSAが登壇した。 

いつの時代も、‟親愛なる隣人“としてNYを守り続けてきたスパイダーマン。「大いなる力には、大いなる責任が伴う」…その言葉の通り、彼らは常に、掴んできた勝利の代償に、愛する人を失ってきた。そして今、その<運命>に抗うひとりのスパイダーマンが現れる―。ピーター・パーカーの遺志を継いだマイルス・モラレスを主人公に新たなスパイダーマンの誕生を描いた1作目『スパイダーマン:スパイダーバース』(18)は、コミックをそのままアニメーションにしたような革新的映像表現が高く評価され、アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞。その最高峰のアニメーションが、さらなるスケールで新たな伝説をつくる―。

前作が大ヒットし、アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞するなど高い評価を得ているが「とにかくたくさんの方に『おもしろい』と、同じ業界の方に言っていただくことが多くてうれしかった」と振り返る小野。宮野は「日本ではあまり見ないような映像表現がおもしろかった」という。一方で続編については「きっとやるだろうなとは思っていた」と笑う小野だが「(続編の制作を)聞いたときはうれしかったですし、前作を見た時の衝撃がすごかったので今回はどういう映像になるのか楽しみでした」と言い、一方で、続編について宮野は「(自身が演じるピーター・B・パーカーは)ちゃんと出れるかな、違う物語が展開されるのかなと思った」と不安を抱えつつも「物語の膨らませ方がすごい」と語った。

前作から1年4か月後というマイルスを演じる小野は「大人の階段を登っている真っ最中」といい、「声は少し大人っぽく意識した。性格的には、そこそこスパイダーマンとしての自分に慣れてきている感じ」と明かしたが、これに関は「一番危ないタイミングだよね」と笑いを誘った。そんな中で「前作ではマイルスよりちょっと先輩」というグウェンを演じる悠木は「この子も年齢なりなんだなというのが(本作では)たくさん見えた。スパイダーマンになっているときはちょっと楽しんでくださいと言われて、クールだけど楽しいと」と演じる上での変化を語った。

宮野は「マイルスと関わった人間としての在り方は示してくれます。娘とのシーンはおもしろいですね。楽しく演じさせていただきました」と語った。一方で「『次回出番あるかもしれません』と噂は聞いていたんですけど、現場に行ったらディレクターさんに『どうしよう、こんな感じになっちゃった』って」と本作での出演が想像していた以上だったようで「僕の場合は今回改めて作り直したような感じで録りました」と語った。

イベントでは、前日に字幕版が公開されたファイナル予告映像に合わせて、公開生アフレコを実施し、会場を沸かせた。さらに日本語吹替版主題歌を担当したLiSAがサプライズで登場。LiSAは「スパイダーマンシリーズは全作前作拝見していて、過酷な運命を背負ったスパイダーマンが登場すると感じて。自分の使命を感じた瞬間にみんなが強くなっていく、みんながスパイダーマンとして運命を受け入れる、運命に抗っていく自覚を持った時に強くなると思って楽曲を制作した」と楽曲に込めた思いを語り、実際に完成した作品については「日本語だからこそのみなさんの演技がおもしろくて、めちゃくちゃ笑ってました」と明かした。

最後に小野は「すべてがパワーアップして、言葉に出来ないような…」と言うと、宮野からは「ここは言葉にしたほうがいいよ」とツッコミが入り、笑いを誘いつつ、小野は仕切り直して「すべてがパワーアップしています。瞬き厳禁、最後までしっかりと見ていただきたいです。マイルスがどういう決断をして、どう運命に抗っていくのか見届けていただけたらと思います」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』は2023年6月16日(金)より全国で公開
監督:ホアキン・ドス・サントス、ケンプ・パワーズ、ジャスティン・K・トンプソン
声の出演:シャメイク・ムーア、ヘイリー・スタインフェルド、ジェイク・ジョンソン、イッサ・レイ、ジェイソン・シュワルツマン、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ルナ・ローレン・ベレス、ヨーマ・タコンヌ、オスカー・アイザック
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