観る者を生への希望で照らし出す珠玉のヒューマンドラマ―映画『渇水』のメイキング写真が解禁された。

第70回文學界新人賞受賞、第103回芥川賞候補となり注目を浴びた河林満による「渇水」を映画監督・白石和彌の初プロデュースにより刊行から30年の時を経て映画化した本作。監督は、相米慎二、市川準、阪本順治、森田芳光、宮藤官九郎ら錚々たる監督作品で助監督としてキャリアを重ねた髙橋正弥。主演は生田斗真。水道料金を滞納する家庭の水を日々停めて回る業務に就く水道局員の主人公・岩切俊作が、心の渇きにもがきながらも“生の希望”を取り戻していくという難しい役どころを体現している。

今回解禁されたメイキング写真は、主人公・岩切を演じた生田斗真、岩切が停水執行する中で出会う母親の有希を演じた門脇麦、岩切の同僚・木田を演じた磯村勇斗、そして有希の娘たち恵子と久美子をそれぞれ演じた山﨑七海と柚穂の撮影中の一コマが切り取られている。

同僚を演じた生田と磯村は物語後半のシーンの撮影の最中でも、劇中の先輩後輩さながら談笑し合い、劇中では難しい距離感の役どころを演じながらも親子を演じた3人は笑顔でピースサイン。生田の才能に絶大な信頼を寄せていた髙橋監督は、生田に対し細かい指示を行わなくとも「僕が思っている岩切像のままをやってくれた」と語る。さらに、撮影機材に興味津々の生田の様子も明らかに。16mmフィルムカメラでの撮影にスタッフ全員が高揚感を抱いていたという現場だったが、公開前に行われたイベントでもフィルム撮影ならではの機材の“待ち時間”でスタッフとのコミュニケーションを楽しんでいたと明かしていた生田。「フィルムでしか刻めない味、香りを楽しんでいただきたい」とメッセージを送っていた。

『渇水』は全国で公開中
監督:髙橋正弥
出演:生田斗真
門脇麦、磯村勇斗
山﨑七海、柚穂/宮藤官九郎/宮世琉弥、吉澤健、池田成志
篠原篤、柴田理恵、森下能幸、田中要次、大鶴義丹
尾野真千子
配給:KADOKAWA
©2022『渇水』製作委員会