『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』が6月24日(土)に帝国劇場で開幕するのを前に、望海風斗、平原綾香、井上芳雄、甲斐翔真、橋本さとし、松村雄基、伊礼彼方、K、バズ・ラーマンが囲み取材に登壇した。
『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』はバズ・ラーマン監督が映像によってつくり上げた、きらびやかなビジョンを、アレックス・ティンバース演出によってさらにパワーアップさせ、めくるめく世界へと観客をいざなう革命的なミュージカル。2018年のボストン公演を皮切りに2019年にはNYブロードウェイ公演がオープン。トニー賞最優秀作品賞(ミュージカル部門)をはじめとする10部門の受賞に輝いた。NYでの大ヒットを皮切りに、昨年12月~今年3月の韓国・ソウル公演につづき、世界で7か国目の上演となる日本初演。ゴージャスの限りを尽くし、世界中で大ヒットした約70曲をマッシュ・アップして作られた超大作ミュージカル。
豪華なセットに「毎日見ていても毎回感動します」という平原。望海も「セットに助けられてやっている気がする。ゲネプロを観させてもらった時も、客席から観るとこんなにすごいんだ」と驚きもあったようで、「いよいよその日が来るんだと楽しみにしています」と開幕を楽しみにしている様子を見せた。「演じていても歌っていても、毎日感動しながらお稽古をしてきた」と話す平原は「人を愛すること、気持ちを相手に伝えることがどれだけ素晴らしいことかと感じました。観終わった後に、愛してるという言葉がみなさんの中に残ると思う」と語った。
「とにかくスケールが大きいですし、(コロナ禍の準備で)大変な状況の中、実現したことに喜びを感じています」という井上は「今日を無事に迎えられていることが感無量です。どう受け入れられるかがドキドキする」といい、甲斐は「日本の観客のみなさんに届けられる場所ができたんだと鳥肌で、待ちきれないです」と語った。
そんな甲斐とWキャストでクリスチャンを演じる井上は「僕たちに限らず仲がいいというかリスペクトしてっている」といい、「(自身の)Wキャストの歴史の中では(仲が)いいほう」と笑いを誘いつつ「学ぶところも刺激を受けるところもたくさんある。いいカンパニーだと思います」と笑顔を見せた。
そんな中で「(望海とは)ずっとバレエ教室が一緒だったので、高校生の時から一緒にレオタードで踊っていました。再会してもレオタード」と明かす平原は「オーダーメイドでみんなの体にぴったり合うように」と衣装について語った。「この格好で舞台に出るのはファンの方の心が心配。気にならないくらい世界観にマッチしている」と語る望海だが「父はちょっと気にしています。『2階席じゃないと見れない』って」と明かした。
先日行われたミュージカル『チャーリーとチョコレート工場』の製作発表では堂本光一が「『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』に予算が取られ過ぎてこっちに回ってこないんじゃないか」と心配する声があったが、「光一くんのほうにはちゃんと予算を取っていると思います。初めての翻訳もののミュージカルに光一くんが出るのは大きなトピックなので」とコメントする井上だが「ただ、この『ムーラン・ルージュ!』は心配になるくらいお金がかかっていて。20年以上帝劇に出ているんですけど、この気合いの入り方は見たことがない。総力を結集して、決死の覚悟というか、規模が違いますし、お弁当もめっちゃ出るし。とにかく本気で取り組んでくださるのが分かる」と笑いを誘いつつも、本作のスケールの大きさをアピールした。
映画『ムーラン・ルージュ』で監督を務めたバズ・ラーマンは、前日に行われたゲネプロを観劇したといい「私が観てきた中で一番感動した『ムーラン・ルージュ』」と称賛し、この日は舞台衣装に身を包んだキャスト陣の中央に立ったことで「今夜プレビュー初日ということで特別なスーツを着てきます」と笑顔を見せた。
また、7都市目の上演だが「その国の文化が影響すると思う。日本で一番楽しみなのは有名なアーティストたちが訳詞をしていること」と、日本語版ならではの演出を見どころに挙げた。日本語での上演について、ラーマンは「意図や意志が伝わるように、真実が語られていると何語かは忘れてしまう」といい、「日本語でも英語を聞いているような感覚。それは真実というものがあるからだと思う」と語った。
【写真・文/編集部】
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