MAPPA初のオリジナル劇場アニメーション作品『アリスとテレスのまぼろし工場』の追加キャストとして、瀬戸康史と林遣都が発表された。

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』などの脚本を担当し、監督デビュー作となった『さよならの朝に約束の花をかざろう』で国内外から高い評価を得た岡田麿里監督最新作でMAPPA初のオリジナル劇場アニメーション。突然起こった製鉄所の爆発事故により全ての出口を失い、時まで止まってしまった町が舞台。いつか元に戻れるようにと、住民たちは何も変えてはいけないルールを作り、鬱屈とした日々を過ごしていた中で、中学三年生の正宗は気になる存在の謎めいた同級生の睦実に導かれ、製鉄所の第五高炉へと足を踏み入れる。そこにはいたのは喋ることのできない、野生の狼のような少女―。2人の少女と正宗との出会いは、世界の均衡が崩れるはじまりだった…。主人公・菊入正宗役を榎木淳弥、正宗の同級生・佐上睦実役を上田麗奈、謎の少女・五実役を久野美咲が演じる。

今回、本作の追加キャストとして瀬戸康史、林遣都が発表された。が演じるのは、主人公・正宗の父親で、製鉄所に勤める菊入昭宗役、林遣都が演じるのは同じく製鉄所に勤め、何かと正宗を気にかける叔父・菊入時宗役。

本作が声優初挑戦となる瀬戸は、大のアニメーション好きでも知られているが、本作の声優に決定した時のことを振り返り、「とても嬉しかったです。声優を務めるのは初めてなので『まさか自分が?』と思いましたし、MAPPA作品で、そして監督は岡田麿里さんですから、興奮しました」と、MAPPA愛と、彼に多大な影響を与えた作品を産んできた岡田麿里の作品に携わることに、興奮冷めやらぬ様子で喜びを語った。初めてのアフレコについては、「友人の入野自由に『声優をやることになったときは、何に気にすればいい?』と聞いたところ、『変に声を作ろうとしない方がいいんじゃないかな』というアドバイスをもらい、変に作り込まずに、あまり飾らずにやれたらいいなと思いました」と、演技に臨んだことを明かした。

昭宗(CV:瀬戸康史)

『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』(2016)の藍神役に続いて、声優として2作目に挑んだ林は「声のお仕事は、またいつかチャレンジしたいなという思いがあったため、とても嬉しかったです」と再びアニメの声優の機会が巡ってきたことを喜んだ。役を演じる上で考えたことについては、「岡田監督ともお話させていただいて、イメージをつかんでいきました。時宗は、自分の思いや、この世界に対する考えや価値観、あとは大切な人たちに対する感情など、ふさぎこみながら生きてきた男なのかなというイメージを持って演じました」と、捉えどころが難しい役について監督とも話をしながら丁寧にアプローチして作りあげていったという。

時宗(CV:林遣都)

岡田監督は、本作が初声優となる瀬戸の演技に対して「飄々としているけれど、まぼろし工場の世界を支えてくださる包容力がある声で、まさに想像していた昭宗!声優経験がないというのが信じられません」と大絶賛し、林については「低めの大人っぽい演技のどこかに、生真面目さもしっかり感じる時宗を演じていただきました。展開が盛り上がっていくにつれて、林さんの声が本来もつ少年のような純粋さが前に出てきて、魅力的な主人公のようでした!」と、演技の完成度の高さに太鼓判を押した。

変化を禁じられた町で退屈を持て余す正宗を見守りながらも、それぞれに誰にも言えない秘密、封じていた気持ちを抱えている父親の昭宗と叔父の時宗。2人がどのように演じているのか。また、正宗の同級生の友達・笹倉大輔役に八代拓、新田篤史役に畠中祐、仙波康成役に小林大紀、睦実が学校で一緒にいる友達・園部裕子役に齋藤彩夏、原陽菜役に河瀬茉希、安見玲奈役に藤井ゆきよ、町にある見伏神社代々の社家で、睦実の義理の父親でもある製鉄所従業員・佐上衛役に佐藤せつじが決定している。

『アリスとテレスのまぼろし工場』は2023年9月15日(金)より全国で公開
原作・脚本・監督:岡田麿里
出演:榎木淳弥、上田麗奈、久野美咲/八代拓、畠中祐、小林大紀、齋藤彩夏、河瀨茉希、藤井ゆきよ、佐藤せつじ/林遣都、瀬戸康史
配給:ワーナー・ブラザース映画、MAPPA
©新見伏製鐵保存会