SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023の国内コンペティション(長編部門)上映作品『ブルーを笑えるその日まで』のQ&Aが7月17日(月・祝)にSKIPシティ 映像ホールで行われ、武田かりん監督、渡邉心結、夏目志乃、片岡富枝が登壇した。
“若手映像クリエイターの登竜門”として、映画界の未来を担う新たな才能の発掘を目的に2004年より毎年開催されてきたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭。記念すべき第20回となる今回は、スクリーン上映とオンライン配信のハイブリッドで開催される。会期はスクリーン上映が7月15日(土)~23日(日)、オンライン配信が7月22日(土)~26日(水)に開催される。
『ブルーを笑えるその日まで』は、残酷な世界で生き延びるために必要なもの、それが何かを描く、ひと夏のファンタジー。学校に馴染めない中学生アンの唯一の居場所は薄暗い立入禁止の階段。ある日不思議な商店で貰った魔法の万華鏡を覗いてみると、立入禁止のはずの扉が開き、その先の屋上で同じ万華鏡を持った生徒アイナと出会う。
本作について「現実の中に存在し得るファンタジーにしたかった。この映画を夢物語にしたくなかった」という武田監督。本作には、武田監督自身の「実体験だったり、当時感じていた気持ち、あの頃の私のために作る部分があった」と本作に込めた思いを語る一方で「自己満足な作品にならず、エンターテインメントのオブラートに気持ちを包んで、観客の目線を意識して」作り上げたという。
渡邉は「どちらかというと真逆な性格」というアンを演じるうえで「先生に演技で表現をしたくて、監督と台本を読み直して、何回も話し合って」と監督の思いを体現したことを明かした。夏目も今から2年前に顔合わせをした際から「監督の思いが大きいものが胸にあると伝わっていて」と振り返った。
先に制作したパイロット版とはキャラクターの設定などが変わっていることについて「脚本を改稿し続けた」という武田監督。役どころを意識しすぎたことで「都合よく物語を進めるためにそうしているなと思った」と考えたことで、最終的な脚本を書き上げたという。
また、これまでに出演して作品では「自分とは違った性格の役を演じていた」という渡邉は「自分らしい、うるさいって怒られるくらいの役をやってみたり、特技が野球なので特技を活かした役をやってみたい」と今後の抱負を語り、「映画祭は初めての経験ですが、撮影してから1年経ってこんなに素敵なところに立たせていただいて、たくさんの方に映画を観ていただけて本当にうれしいです」と語った。
なお、本作は7月21日(金)14:20からSKIPシティ 多目的ホールで上映され、上映後にはQ&Aが予定されているほか、7月22日(土)~26日(水)にはオンライン配信される。詳細は SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023 公式サイトにて。
【写真・文/編集部】
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023
[スクリーン上映]7月15日(土)~7月23日(日)にSKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ 映像ホール、多目的ホール(埼玉県川口市)ほかで開催
[オンライン配信]7月22日(土)~7月26日(水)に配信
映画祭公式サイト