千原徹也初監督作品『アイスクリームフィーバー』の本編映像が解禁された。
監督の千原徹也は「映画制作をデザインする」と題し、長年の夢だった「映画を作ること」をアートディレクターの視点から構築し、従来の映画製作のやり方に囚われない手法で企画立案した。原作は、川上未映子の短編集「愛の夢とか」(講談社刊)内収録の『アイスクリーム熱』。アイスクリーム屋のアルバイト・常田菜摘役で主演を務めるのは吉岡里帆。アイスクリーム屋の常連客の作家・橋本佐保役を演じるのはモトーラ世理奈。菜摘のアルバイトの後輩・桑島貴子役には音楽ユニット・水曜日のカンパネラでボーカルを務める詩羽。アイスクリーム屋の近所の銭湯に通う、仕事が生きがいの高嶋優役は松本まりか。
今回解禁された本編映像は、アイスクリーム屋で偶然にも出会った菜摘(吉岡里帆)と佐保(モトーラ世理奈)が、高ぶる感情を抑えられずに夜の渋谷の街を疾走する、本作の中でも重要なワンシーン。映像では、はじめて心を通わせる菜摘と佐保の姿、そして優(松本まりか)の姪で父親探しをしていた美和(南琴奈)も自身の気持ちに折り合いをつけ、互いに複雑な感情を抱いていた2人の心が次第にほどけていく姿が映し出されていく。そんな彼女たちに主題歌「氷菓子」がやさしく寄り添い、直接交わることのなかった女性たちの物語がゆっくりと“アイスのように”溶け合う、幻想的かつ美しくもエモーショナルなシーンに仕上がっている。
SNSで大きな反響を呼んでいる主題歌「氷菓子」は、幾度となく吉澤とタッグを組んできた千原が、吉澤へ“いつか映画を撮ることになったら、主題歌をお願いしたいです”という約束を交わしていたことがきっかけで実現。楽曲を手がけた吉澤はのちに「1年くらいほぼ千原さんのことしか考えていませんでした」と千原へ明かしていたという。主題歌の発表時には、吉澤は「いざ歌をつくるとき、最後には真夜中のれもんらいふでひたすらひらめきを編む貴方を浮かべていました。人生は優しく繋がっている、私もそんな歌を書きたかったのです。何でも持っていそうだから何も渡せなかった千原さんにやっとプレゼントができました」とコメントを寄せている。
本編映像
『アイスクリームフィーバー』は全国で公開中
監督:千原徹也
出演:吉岡里帆
モトーラ世理奈、詩羽(水曜日のカンパネラ)
安達祐実、南琴奈、後藤淳平(ジャルジャル)、はっとり(マカロニえんぴつ)、コムアイ
新井郁、もも(チャラン・ポ・ランタン)、藤原麻里菜、ナツ・サマー
MEGUMI、片桐はいり/松本まりか
配給:パルコ
© 2023「アイスクリームフィーバー」製作委員会