山田洋次監督最新作『こんにちは、母さん』のメイキング映像が解禁された。

山田洋次監督にとって90本目となる記念すべき本作の主演に迎えたのは、共に映画界を牽引し続けてきた吉永小百合。共演には、数々の映画・ドラマに出演し、NHK大河ドラマでの好演も記憶に新しい大泉洋や、『キネマの神様』に続き二度目の山田組参加となる永野芽郁をはじめ、寺尾聰、宮藤官九郎、田中泯、YOU、枝元萌ら豪華俳優陣が集結。東京の下町でいまこの令和を生きる、等身大の家族を描く。『母べえ』『母と暮せば』に続く『母』3部作として、日本を代表する名女優・吉永小百合の集大成ともいえる本作。日本映画史に残る新たな名作が誕生した。

今回解禁されたメイキング映像の冒頭で映し出されるのは、母が密かに想いを寄せる牧師・荻生(寺尾聰)と対面し、昭夫(大泉洋)が複雑な表情を浮かべながら言葉を交わすシーンの撮影風景。真剣な様子で撮影に挑む吉永、大泉、寺尾らの姿が映し出される一方、映像内では山田組の和気藹々とした空気が伝わる撮影現場の様子も。吉永の手を借り支えられながら歩く山田監督に、その様子を目撃し「私が肩をお貸ししてもいいんですよ?大丈夫ですか?」と思わず声をかける大泉。しかし、そんな大泉の提案を即座に断り、「こちらの方が何十倍も(良い)」と茶目っ気たっぷりに答える監督の姿が。コントさながらの息ぴったりな二人の掛け合いに、吉永やスタッフ一同も爆笑する姿も収められている。
 
さらに撮影中、監督の溢れんばかりのアイディアが冴えわたる瞬間も。昭夫の同僚であり友人・木部役を演じた宮藤官九郎。自身がリストラ候補に挙げられていることを知った木部が神崎家に殴り込みにくる撮影シーンでの出来事。台本では「お母さん、僕は会社をクビになるんです!」となっていたセリフが、急遽監督のアイディアで「僕は“クビを会社になる”んです!」へ変更に。予想外の展開に一瞬フリーズする宮藤だったが、即座に対応しようと監督から演出を受けながらリハーサルを重ねていく。

リハーサルから笑いを堪えきれない吉永や、思わず「私たち笑わないでやるんですからね~!」とツッコミを入れるYOUの姿も映し出され、作品同様に笑いの絶えない、温かな空気が流れる撮影現場の様子が伝わる。さらに映像では、本作に出演した現役力士・明生(立浪部屋)の撮影シーンのメイキングも登場。撮影後、大泉が明生と相撲を取るも、その力の強さに思わず爆笑してしまう楽しげな様子も映し出されている。今年9月に92歳を迎えるが年齢を全く感じさせず、なおも素晴らしい発想力で映画を引っ張る巨匠・山田洋次監督の姿をはじめ、吉永や大泉ら豪華キャストたちの貴重な姿が凝縮されたメイキング映像に仕上がった。

メイキング映像

『こんにちは、母さん』は全国で公開中
監督:山田洋次
出演:吉永小百合、大泉洋、永野芽郁、寺尾聰、宮藤官九郎、田中泯、YOU、枝元萌
配給:松竹
©2023「こんにちは、母さん」製作委員会