『おまえの罪を自白しろ』のプレミアイベントが9月12日(火)に都内で行われ、中島健人、堤真一、池田エライザ、山崎育三郎、中島歩、美波、水田伸生監督が登壇した。

江戸川乱歩賞をはじめ、数々の賞を受賞する社会派ミステリーのヒットメーカー・真保裕一の同名小説を、映画『舞妓Haaaan!!!』(07)をはじめ、ドラマ「Mother」(10/NTV)「Woman」(13/NTV)など多くのヒット作を生み出してきた水田伸生監督が映画化。ある日、政治家一族・宇田家の孫娘が誘拐される。犯人からの要求は、身代金ではなく、「明日夕方5時までに記者会見を開き、おまえの罪を自白しろ。」それは決して明かすことが許されない、国家を揺るがす”罪”だった…。

「自らがフィルムの中に入って表現してお届けできるということに心から感謝をしています」と挨拶した中島健人はキャスト陣とともにステージに立ち、「撮影の時の印象が強く残っている。暑い中、みなさんと汗をかきながら作ったので、1年経って、チームで取り組んできて今日という日を迎えることができて本当にうれしいです」と喜んだ。堤との共演については「お芝居の時の存在感が圧倒的で、若者ならではのパワーを全力でぶつけはしたんですけどまだまだたどり着けない。尊敬できる姿を見させていただいた」と振り返った。

その堤は主演・中島健人について「現場の雰囲気が明るくなるし、スタッフともコミュニケーションを取っていたので、本当に素晴らしい座長でした」と明かした。本作では政界の大物という役ということで「最初はお断りしました」と明かす堤だが「監督にお任せしてやってみることにしました」と振り返った。

本作で初の母親役を演じる池田は「子どもを産む経験をしたことがないまま母親役をやることはプレッシャー」と振り返りつつ、「子役の子とコミュニケーションを取って自分の中に彼女との思い出を作ることが大事なのかなと思った」と役作りについて語った。また、中島健人と初共演となる山崎は映画ではない現場での様子も含めて「どの現場でも全力投球で、みんなのことを明るくしながら進んでいく姿を見ていた。あとずっとスマートなんです。僕のほうがスマートは負けないんですけど…自分に近いくらいスマートな人に初めて会った」と笑いを誘い、「受けて立ちましょう」と返した中島健人に「負けないよ、僕も。こういう感じで、お互いに同じ感覚がどこかにあって」と振り返った。

「健人くんって演出家気質というか、そういうものの見方を感じたことはないですか?」という水田監督に、「演出家の目を持っている部分はあると思います」と共感する堤。水田監督は「客観性もある。この物語が求めている次男像にピッタリだと思った。いざというときにいろいろな選択肢を用意しながらチョイスする力を父親は感じ取っていたと思う。物語における個性も中島さんに感じていたんです」と語った。これに中島健人は「俯瞰で見ることは大切にしているかもしれない。自分の人生の立ち位置も把握しないといけないし、映画を作るうえでも音楽を作るうえでも共通していて」といい「そこをくみ取ってくれたのは役者冥利に尽きると思います」と笑顔を見せた。

タイトルにちなんで、“今だから自白できる撮影中の罪は?”という質問に「髪の毛が伸びてしまって、あるシーンだけカツラなんです」と明かす山﨑に、中島健人は「気づかなかったです、絶対観に行きたい」と驚きを隠せない様子だった。

最後に中島健人は「映画を通してなんですけど、人は生きているうちにいろいろな境遇だったり環境に身を置かれると思います。その時にいかに自分の決断を信じて、新たな道を切り開くのかということに今の自分は共感しました。映画もそうですが、いろいろなことで自分自身、そしてこの映画をご覧になるみなさま自身の決断で新たな、前向きな希望の未来を切り開けるようになれると思います」と本作をアピールした。

【写真・文/編集部】

『おまえの罪を自白しろ』は2023年10月20日(金)より全国で公開
監督:水田伸生
出演:中島健人、堤真一
池田エライザ、山崎育三郎、中島歩、美波
浅利陽介、三浦誠己、矢柴俊博、柏原収史、中村歌昇、佐藤恋和、アキラ100%、山崎一
尾美としのり、池田成志、橋本じゅん、春海四方、小林勝也、菅原大吉、升毅、平泉成
尾野真千子、金田明夫、角野卓造
配給:松竹
©2023「おまえの罪を自白しろ」製作委員会