『アナログ』の初日舞台挨拶が10月6日(金)にTOHOシネマズ日比谷で行われ、二宮和也、波瑠、桐谷健太、浜野謙太、藤原丈一郎、板谷由夏、タカハタ秀太監督が登壇した。

ビートたけしによる原作小説を、主演・二宮和也、ヒロイン・波瑠を迎えて映像化する本作。二宮演じる主人公の悟と、波瑠演じる携帯を持たない謎めいた女性・みゆき。喫茶店で出会ったふたりが交わした、たったひとつの大切な約束。「毎週木曜日に、この場所で会いましょう」。携帯電話で気軽に連絡が取れる現代に、あえて連絡先を交換せずに、週に一度だけ“会うこと”を大切にしてゆっくりと関係を紡いでいく…。2人の恋愛を通じて描かれ、コロナ禍を経た今だからこそ改めて気づかされる、いつの時代も変わらない愛の原点=〈好きな人にただ会える喜び〉を描いた懐かしくて新しいラブストーリー。

ステージ上に設置された、事前に募集した「大切な人と直接会えた時の喜び」を記載したメッセージボードには、キャスト陣のメッセージも込められており、「お客さんに会場で会えた事」と書いた二宮は「久々だったもので。コロナ禍の中で制限されている中でと書けばよかった、抽象的過ぎちゃった」と笑った。「海外での長期ロケに家族が会いに来てくれたこと」と書いた波瑠は「年末年始に一人で海外で過ごしていた時期があって、私の撮影スケジュールに合わせて家族が日本から会いに来てくれて。心が柔らかくなりました」と明かした。「おばあちゃんからたくさんのプレゼント」と書いた藤原は「年に一回くらいしか会えないんです。行ったら、一年間で溜めていたものをいっぱいくれて、大荷物で帰る。おばあちゃんのやさしさだったり」とエピソードを披露した。

本作を誰と見たいかを聞かれた二宮は「発想が逆だった。この映画を一人で見て、見終わった後に浮かんでくるのは誰なんだろうと確かめてもいいかなと思っていた。特定の人というよりも、自分はどういう人を思い浮かべるんだろうなというのが楽しみ方」とコメント。波瑠は「恋愛映画は家族と見れないと思うんですけど、『アナログ』は見れる。ラブみたいな感じがあるわけでもないし、親と見るのもいいかなと思います」と答え、二宮らも共感していた。

桐谷は「『アナログ』親友3人組でわちゃわちゃ見たい」というと、「絶対泣くでしょ」という浜野。二宮は「そういう会があってもいいですよね。時系列も終えるし、そうだったんだという発見はみなさんあると思います」と語った。一方で、「なにわ男子7人で見たい」という藤原は「今日、10月6日…」と言いかけると、「結成5周年だもんな」とすかさずコメントする二宮。これに藤原は「めっちゃうれしいけど、自分の口から言おうと思ったんですよ(笑)」と笑いを誘った。また「結成日と『アナログ』の公開日が重なる、縁起がいいなと」とコメントした。

また、“長年にわたって大切にしていること”については「言われた時に否定から入らない。肯定から入るようにしています」と答えた二宮。波瑠は「できるだけ普通に生活すること。朝起きて家でご飯を食べて、散歩に行ったりして、暗くなったら帰ってきて。暗くなると寂しい気持ちになっちゃう。夕方くらいに帰宅したい」とコメント。「初めての景色を常に忘れずにいることを心掛けています」と話す藤原は「みなさまと共演させていただいたのも初めてなのでお会いした時の印象は忘れないようにしています」と答えた。

最後に二宮は「この映画を観て奇跡は存在するんだとか、縁とか運とか、同じ一日はないし、大変な一日もあればうれしい一日もある。毎日一生懸命生きるべきだなとこの映画を見て改めて思わされたし、何が起こるか分からない中で生きていくんだなと」と語ると、「今日この会場に来る途中に、元気に歩いている大野智に会いました。すごく元気に歩いていました、街中。車を運転しているときに“なんか見たことがある人が歩いているな”と思ってビックリして。『今から舞台挨拶なんだよ』って言ったら『へ~がんばって』って。縁でつながっているんだなと思わざるを得ないシチュエーションで」と会場を沸かせ、「見終わった中で大切な人が自然に浮かんでくる映画です」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

『アナログ』は全国で公開中
監督:タカハタ秀太
出演:二宮和也、波瑠
桐谷健太、浜野謙太/藤原丈一郎(なにわ男子)
坂井真紀、筒井真理子、宮川大輔、佐津川愛美
鈴木浩介、板谷由夏、高橋惠子/リリー・フランキー
配給:アスミック・エース=東宝
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