『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』最速試写会イベント 福原遥「やっと届けられたという気持ちでいっぱい」

『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の最速試写会イベントが10月25日（水）に新宿ピカデリーで行われ、福原遥、水上恒司、原作者の汐見夏衛が登壇した。

初めて恋をした人は、特攻隊員でした―。親や学校、すべてにイライラして不満ばかりの女子高生・百合（福原遥）。ある日母親と喧嘩をして家出をし、目が覚めるとそこは1945年、戦時中の日本だった。偶然通りかかった彰（水上恒司）に助けられ、彼の誠実さや優しさにどんどん惹かれていく百合。だが彰は特攻隊員で、程なく命がけで戦地に飛ぶ運命だった―。シリーズ累計発行部数70万部となった汐見夏衛によるベストセラー「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」（スターツ出版文庫）を福原遥、水上恒司のW主演で映画化した本作。監督は長編映画は2作目となる成田洋一。

この日は劇場で鑑賞していたという3人だが、「自分たちが作ったものを世に放出する瞬間は緊張します」という水上は「3人はそういったところにこっそり入るのは初めてだったので不思議な気持ちでした」と明かした。「今日が来るまでドキドキワクワクしていた」という福原は「汐見さんの作品を読んだ時から泣いてしまって。その思いが届いたんだなというのがうれしくて、やっと届けられたという気持ちでいっぱいです」と安堵の表情を浮かべた。

自身の著書が映画化され、初上映されたことに汐見は「撮影見学に行かせていただいたときに、これだけたくさんの方が関わって映画になるんだと実感して。たくさんの方に観ていただいて。信じられないくらい大きな変化になったなと感激しました」とよろこびを見せた。また、歓声した作品については「最初は自分が書いた作品で泣くのは恥ずかしいと思って、我慢して観ていたんですけど、途中からボロボロ泣いてしまって。素晴らしい映画」と称賛した。

水上は「原作者の方にそう言っていただけるのは、役者として実写化していくのにひとつの目標でもあるのでうれしい」と話し、福原は「先生が作られたこの作品を、そのメッセージを届けたいという思いで撮影をしていましたし、この映画はたくさんの方の支えがあって出来上がった作品で、戦争の描写もたくさんの人たちの力で一つの作品ができあがったので、映画を観た時はすごいなと本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。この作品を今この時代にちゃんと届けていきたいという思い出いっぱい」と語った。

また、本作では福山雅治が主題歌「想望」を書き下ろしているが、「（歌詞は）彰が言いたかったことのほとんどであって、もし彰がこの映画を観たらよろこぶだろうなという思いがありました」といい、福原は「今でも信じられない。本当にびっくりして。この作品が伝えたいメッセージだったり、百合や彰を演じていて感じる思いが歌詞に全て詰まっていて、本当に素敵な歌です。今後も自分にとってこの歌は背中を押してもらえるような歌になると思いました」とコメントした。

最後に水上は「『あの花』が戦争について描いた部分はほんの一部です。そういう部分を知ろうとするきっかけになれれば、この時代に公開する意義があると思いました。大事な人に伝えたい言葉だったり、やりたいことをやって生きてください」、福原は「絶対に忘れてはいけないことだし、若い方にも感じていただける作品になればと思います。私たちが今生活している当たり前が、当たり前ではなくて、日常が幸せなことだなと私自身も噛みしめました。観終わった後に、自分の生き方だったり、大切な人を思い浮かべて、これからどう過ごしていこうと少しでも考えるきっかけになればと思います。大好きな人をもっと大切にして楽しく過ごしていただけたら」とメッセージを送った。

【写真・文／編集部】