狂気のサイコパス VS 連続猟奇殺人犯―『怪物の木こり』の撮影現場を振り返るスペシャルインタビュー映像とメイキング写真が解禁された。
2019年に「このミステリーがすごい!大賞」を受賞した小説『怪物の木こり』(倉井眉介/宝島社文庫)を実写映画化した本作。凶器の斧で脳を奪い去る連続猟奇殺人事件が発生…次に狙われたのは弁護士・二宮彰。しかし二宮は、犯人をも凌駕する狂気のサイコパスだった。追う者と追われる者が入れ替わっていく先読み不可能なストーリー、その驚愕の結末とは…。意表を突く展開が連続する衝撃作が“超刺激サスペンス”として映画化される。監督を務めるのは三池崇史。目的のためには手段を選ばず殺人すらいとわない狂気のサイコパス弁護士・二宮彰役に亀梨和也、捜査本部で孤立しながらも連続殺人事件を追う警視庁のプロファイラー・戸城嵐子役に菜々緒、二宮の本性を知らない婚約者・荷見映美役に吉岡里帆ほか、二宮の協力者のサイコパス外科医・杉谷九郎役を染谷将太、過去の殺人事件の容疑者・剣持武士役を中村獅童が演じる。
1995年に劇場映画監督デビューを果たして以来、ジャンルを問わず精力的に映画製作を続ける三池崇史監督。その作品は海外からの評価も非常に高く、ヴェネチア国際映画祭やカンヌ国際映画祭などの海外映画祭の常連と言えるようにもなっているほか、クエンティン・タランティーノやパク・チャヌクら海外の監督たちにも影響を与えているという。その三池崇史監督最新作『怪物の木こり』も、先日スペインで行われたシッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭でプレミア上映され、1200席のチケットは即完売。観客たちからは熱狂的な賞賛の拍手が送られていた。
三池の作品は小説を原作にしたものから、誰もが知るゲームや漫画、アニメーションの実写化、そして完全オリジナル作品まで多岐にわたるが、一貫して特徴的なのは主人公や登場人物たちが非常に印象的で魅力的に描かれているというポイントだ。今回『怪物の木こり』の主人公として亀梨和也が演じる二宮彰は、弁護士として働き、婚約者もいる一見ごく普通の、優秀で恵まれた人間に見えるのだが、その実「人を殺すことも厭わないサイコパス」という側面を持つ狂気のキャラクター。『悪の教典』(12)で伊藤英明が演じたクラスの生徒を惨殺していく高校教師の蓮実聖司や、『藁の楯』(2013)で藤原竜也が演じた幼女殺人犯の清丸国秀など、これまで三池が生み出してきた強烈な”サイコパス”たちに名を連ね、新たな旋風をも巻き起こす”超刺激”的な役柄だ。
そして今回、亀梨と三池が撮影を振り返る特別対談とメイキング映像を交えたスペシャルインタビュー映像とメイキング写真が解禁された。先日の本作の完成報告会にて、三池は今回初めてのタッグとなった亀梨のことを「サイコパスっぽいよね(笑)」と言って報道陣の笑いを誘っていたが、現場では「自分の感性の赴くままに自由に演じてほしい」とだけ伝えたという三池。インタビューではその理由を「(亀梨さんは)僕の印象としては独特の孤独感を持っている人。僕にとっては二宮という役のイメージは亀梨さん本人そのものなので、出来るだけ自然に、心が揺れないで人を殺していく。それだけでいいのかなと。(二宮役に)ぴったり」と語る。さらに撮影現場での亀梨自身についても「すごく普通の人間の感覚も当然持っていて、なおかつ周りのスタッフに対して“この映画を一緒に作っているんだ”ということを、ポーズではなく自然に感じているんだろうな(という人)。初めて仕事をしたんだけど、昔から知っている仲間と仕事をしている感じがしました」と座長としての在り方を絶賛。
一方の亀梨は俳優の自主性を重んじた三池の撮影スタイルや完成した作品に全く違和感のようなものが無く受け入れられたといい、「ふわっと魔法にかけてもらえたような時間でした」と振り返る。さらに「監督がスタートの段階で、大きく、チーム全体としてこの作品を包んでくださっていたので、すごくスムーズに飛び込むことができました。」と、現場の雰囲気の良さが垣間見えるコメントで、今回の”最狂のサイコパス”誕生秘話を明かしている。解禁された特別動画ではその他にも、車が山道を転がっていくド派手なアクションシーンのメイキングを興奮気味に振り返るエピソードなども含まれ、見応え抜群の内容となっている。
スペシャルインタビュー映像
『怪物の木こり』は2023年12月1日(金)より公開
監督:三池崇史
出演:亀梨和也、菜々緒、吉岡里帆、柚希礼音、みのすけ、堀部圭亮、渋川清彦、染谷将太、中村獅童
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2023「怪物の木こり」製作委員会