『カラオケ行こ!』の完成披露試写会が12月4日(月)にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、綾野剛、齋藤潤、芳根京子、北村一輝、やべきょうすけ、チャンス大城、八木美樹、後聖人、山下敦弘監督が登壇した。
原作は、合唱部部長の中学3年生が突然ヤクザにカラオケに誘われ歌の指導を頼まれるという奇抜なストーリー設定とゆるい笑いで、マンガ大賞2021第3位を始めマンガ賞に続々ランクインした累計55万部を突破した超人気コミック。合唱部部長の岡聡実はヤクザの成田狂児に突然カラオケに誘われ、歌のレッスンを頼まれる。狂児には何が何でも歌が上達しなければならない理由があった。聡実は嫌々ながらも歌唱指導を行うことになるのだが…。絶対に歌がうまくならなければならない主演のヤクザ・成田狂児役に綾野剛、“中学生に歌の指導を頼むヤクザ”というこれまでにない一風変わった役柄に挑む。そして物語のカギを握る、悩める合唱部部長の中学生・岡聡実役は、オーディションを勝ち抜き選ばれた期待の新星・齋藤潤。
「どこから話したらいいのかというほど難関な役でした」という綾野は「岡聡実の青春の一片を魅力的に描いていくという思いを集結させた現場だった」と振り返った。その中で「『紅』という名曲を歌うわけで、『紅』を愛すところから。お遊びなしで『紅』と向き合っているということだけはご理解いただければ」と語った。さらに役作りについては「音楽から入る役作りも新しくて。(齋藤との)より2人の関係を強固なものにしていった」と振り返り、同楽曲については「ほぼほぼ一発で勝負していく」と明かした。
その齋藤は、綾野との共演で「お芝居の経験が少ない中での作品との出会いだったので、お芝居はもちろんそれ以外も毎日学ばせていただくことがたくさんありました」と振り返った。さらに「1年前が変声期でしたので、等身大の聡実が映っていると思う」と語った。齋藤のオーディションにも訪れたという綾野は「一つ一つ感動していました」と語った。
齋藤は、ヤクザ役のキャストとはメイクを済ませた状態で撮影現場で初対面をしたといい「本当に『ヤクザだな』と、最初はビビっていたところがあったんですけど、カメラが回っていないところでは優しく接していただいて」と笑いを誘った。
本作では芳根が合唱部の顧問代理の先生役、生徒役を八木と後が演じているが、八木は「合唱の練習はしました。声の出し方だったり、練習をして。(芳根から)たくさん声をかけてくださって優しいなと思いました」と撮影を振り返った。
撮影現場には原作者の和山やまも訪れたといい、綾野は「和山先生が描く世界観が大好きで。ヤクザチームが集まってカラオケをするシーンに来てくださったので、和山先生の存在が現場にいいスイッチを生み出してくださって感謝しています」と感謝の気持ちを口にした。
また、齋藤は「毎日撮影が一緒の中で、剛さんが一人の俳優として見て、信頼してくださっていたのでその期待に応えたいという思い出毎日撮影現場に通っていました。毎日が印象に残っています」と振り返った。
最後に綾野は「自分の俳優人生の中で、この作品の出来上がりを見た時に、自分は青春と呼ばれる作品に初めて参加したという体感がありました。音楽と映画の親和性を表明した作品だと自負しております。見終わった後にいろいろな音楽を聴くきっかけになったらと、『紅』の魅力に気づいてもらえたら幸いです」、齋藤は「笑えてただただおもしろい映画になっています。ヤクザのみなさんの歌にも注目してもらいたいですし、狂児と聡実の関係もエモくなっていますので楽しんでいただけたら」とメッセージを送った。
【写真・文/編集部】
『カラオケ行こ!』は2024年1月12日(金)より全国で公開
監督:山下敦弘
出演:綾野剛、齋藤潤
芳根京子、橋本じゅん
やべきょうすけ、吉永秀平、チャンス大城、RED RICE(湘南乃風)
八木美樹、後聖人、井澤徹、岡部ひろき、米村亮太朗
北村一輝
配給:KADOKAWA
©2023「カラオケ行こ!」製作委員会