『恐竜超伝説2 劇場版ダーウィンが来た!』の公開記念舞台挨拶が3月9日(土)にユナイテッド・シネマ アクアシティお台場で行われ、水瀬いのり、小林快次、植田和貴監督が登壇した。

NHK総合テレビの人気自然番組「ダーウィンが来た!」の劇場版第5弾『恐竜超伝説2 劇場版ダーウィンが来た!』。今度の主役は再び…恐竜。太古の超巨大大陸「ゴンドワナ」で、多様な進化をとげていた「超巨大恐竜」たちと、最新研究によって浮かび上がってきた“巨大隕石の衝突にさらされた恐竜たちのサバイバルストーリー”を大迫力の高精細CG映像で紹介。過酷な世界をたくましく生き抜いた、知られざる恐竜たちの物語が明らかになる。前作に続きナレーターを務めるのは、NHK「ダーウィンが来た!」の次回予告アニメ「マヌ~ルのゆうべ」でツノゼミのツノミン役を担当する声優・水瀬いのり。そして、ダイナソー小林こと北海道大学総合博物館教授で恐竜研究の第一人者・小林快次先生が監修を務める。

今回行われた舞台挨拶には、声優の水瀬いのり、北海道大学総合博物館教授の小林快次、メガホンをとった植田和貴監督が登壇した。前作に続きナレーターを務める水瀬は、会場を見渡し「お子さんがいらっしゃるというのが恐竜ならではですね。子どもたちの夢やロマンが恐竜に詰め込まれているんだなと目に見えて嬉しく思います」と挨拶し、本作を見た感想を求められると「CGのクオリティが高度なものになっていて、実際に恐竜たちが暮らしているのを盗み見しているような贅沢な気持ちと、目があったときにヒヤッとするというか、食べられちゃうかもしれないって気持ちになるスケールの大きさを感じることができました」と目を輝かせた。

そして、どのように恐竜を映像化したのかと質問された植田監督は「小林先生をメインに世界の恐竜の先生を取材して、喋っていただいたものを集めて文字情報のストーリーを作って、それをメインの監修である小林先生と相談して、修正すべきところは修正して、私と仲間のディレクターで絵コンテを書いて(小林先生に)相談して、風景は実写なので絵コンテの制作と同時並行で日本国内でいい場所を探して、絵コンテに合わせたカットを撮っていきました」と流れを紹介し、「そのときに風景だけだとそのカットの意図が伝えきれないですし、CGアニメーターの方にもちゃんと伝えたいので、風景だけじゃなくて人が恐竜の演技をして、それを100カット、200カット撮って、それをアニメーションにするときにまた小林さんと相談して作りました」とこだわりを明かした。

これに水瀬は「恐竜って今生きている人たちは実際に見たことはないじゃないですか。それを“こうだったんじゃないか”と世界で同じように発見して調べているんだというのも今回初めて知って、恐竜のほんの一部をめちゃくちゃ詳しく調べている人がいたり、それぞれがそれぞれの視点で恐竜をどんどん追求していって、でも答えはまだ一握りというところを改めて知って、このフィルムの中にもそういうヒントがあったから再現できた映像を楽しんでいただけているので、今もどこかで誰かが研究を進めているのかなというのがワクワクします」と胸を躍らせた。

また、劇中でナレーションとしても参加しているという小林は「やりづらいですよね…(笑)」と吐露して会場の笑いを誘い、「いつもの喋りと違うので何度も撮り直したんですけど、(水瀬をはじめとする)みなさんのすごさがわかりました」と感嘆。そんな小林とカウントダウン動画やPR動画を撮ったという水瀬は「始まる前までは楽しくお喋りしてくれているのに、始まったらカチカチになって(笑)、普段、恐竜のお話とか色々教えてくれるのに、いざカメラの前に立つとドキドキされている姿にギャップがあってとてもかわいらしかったですし、私って場馴れしているのかなって思って(笑)、唯一、先生をリードできるところかなと思い、率先して撮影頑張りました」と裏話を披露し、観客を笑わせた。

さらに、お気に入りの恐竜を聞かれた水瀬は「今回、映像で色がたくさん使われていたのも印象的で、本当にその色だったかは資料的にも難しいって聞いたんですけど、赤とか茶色とか自然と擬態する色のイメージがある中で、マイプという恐竜が本当にきれいな青色で、黒い毛が背びれに沿って生えている恐竜がキービジュアルを見たときも心掴まれました」と笑顔で語った。

そして、恐竜研究の第一人者である小林は、発掘作業で大変なことを尋ねられると「発掘自体は最初から最後まで楽しいんですけど、1番大変なのはトイレですね」と告白して会場を沸かせ、「場所を見つけるとか、周りに誰もいないかとか、いろんな裏技を駆使しています。あとは道具選びですね。大きいものを掘っているときと、小さいものを掘っているときで道具が変わってくるので、ハンマーとか自分に合うものを見つけて使っているんですけど、恐竜を復活させる作業はすごく面白いです」とにっこり。  

これに、発掘体験を勧められた水瀬は「人が掘り起こしているって信じられない自分もまだいて、オリエンテーションみたいに『埋めておいたよ』ってことじゃないじゃないですか(笑)どこにあるかも、何が埋まっているかも掘らなきゃわからないからこそ、追求したくなるんだなと思うので、興味はもちろんあるんですけどトイレは…(笑)」と苦笑し、「キャンプなど自然の中に飛び込んだ経験もないので、まずはそういったところから始めつつ、もし体験できる機会があればやってみたいですね」と語った。

この日が3月9日(サンキューの日)にちなみ、最近、感謝したエピソードを聞かれた水瀬は「日々ありがとうの心は大切にしているほうだと思っていて、お礼はちゃんと言いたいし、言われたら嬉しいんですけど、毎日、お母さんがご飯を作って待ってくれていたり、お風呂を沸かせてくれていて、帰って自分でボタンを押す作業って億劫そうですけど、LINEひとつで温かいお風呂とご飯を用意してくれて、しかもバスソルトまで入れてくれて、寒い日でも風邪を引かずにいられているのはお母さんの愛かなと思うので、ありがとうですかね」と感謝を述べ、観客から拍手を浴びた。加えて、水瀬と小林がプレゼント交換をする一幕もあり、小林からプロも使っているという発掘用のハンマーを受け取った水瀬は「重~い!すご~い!」と興奮し、「ハンマーって先が丸いイメージだったんですけど、尖っているんですね。これでみんなと一緒の発掘に混ざってご教授いただきたいと思います」と声を弾ませた。

最後に、メッセージを求められた水瀬は「普段から恐竜についてワクワクしている子どもたち、そして大人になっても恐竜が大好きなみなさんが今日ここに来てくれていると思うんですけど、私も本作でナレーションを担当して、恐竜って怖かったり大きかったり凶暴ってイメージを勝手に持っていたけど、そうじゃなくて恐竜たちも命を繋いで、家族を持って、仲間を作って暮らしていたんだなというのを知れる内容だと思うので、ぜひ恐竜の知識があまりない人も誘って、みなさまで共有していただけたら嬉しいなと思います」とアピール。

小林は「植田監督が言いづらいと思うことを言いますが、『3』を見たくないですか?」と投げかけ、観客から拍手が起こると「たくさんの方に『2』を見てもらえると、『3』に繋がるかもしれないという大人の事情もありますので、今回見て感じた感動をぜひ広めていただいて『3』に繋げましょう」と言葉に力を込めた。そして、植田監督は「劇場版の前半にあるバトルは十何年かけて作ったCGの試行錯誤の集大成ですし、後半の隕石が落ちてきたあとのストーリーは、世界でまだどこでもやっていなかったようなストーリーで、まだまだわからないことだらけなので、みなさんの発見でこのストーリーをさらに改善してもらえるといいなと思いますし、そういうきっかけになるといいなと思っているので、ぜひ後半の隕石が落ちたあとのストーリーも周りの方に伝えていただけるとありがたいです」とお願いした。

【提供写真、オフィシャルレポート】

『恐竜超伝説2 劇場版ダーウィンが来た!』は2024年3月8日(金)よりユナイテッド・シネマほか全国で公開
監督:植田和貴
ナレーター:水瀬いのり ヒゲじい:龍田直樹
配給:ユナイテッド・シネマ