藤井道人監督×長澤まさみ主演 Netflix映画『パレード』で劇伴音楽、主題歌を担当した野田洋次郎の特別インタビュー映像が公開された。
『余命10年』、『最後まで行く』の藤井道人監督が日本映画を代表するキャスト・スタッフと共に、旅立ってしまった人の目線で、遺された人への想いを描く愛の物語『パレード』。瓦礫が打ち上げられた海辺で目を覚ました美奈子(長澤まさみ)。離ればなれになった一人息子・良を捜す彼女は、道中で青年・アキラ(坂口健太郎)や元ヤクザの勝利(横浜流星)、元映画プロデューサーのマイケル(リリー・フランキー)とその仲間たちと出会い、自分が亡くなったと知る。未練を残してこの世を去ったため、まだ“その先”に行けないのだと…。彼らもまた、様々な理由からこの世界にとどまっていた。現実を受け止めきれない美奈子だったが、月に一度死者たちが集い、それぞれの会いたかった人を探す“パレード”に参加したことを機に、各々の心に触れていく―。
事前に行われた試写会アンケートでも95%が泣いたという感想が寄せられていた本作。2月29日(木)の配信開始直後からSNSを中心に「優しくて心温まる作品」「気づいたら温かい涙が流れていた」「幸せな映画体験だった」など大きな話題を呼び、日本における週間映画TOP10で2週連続1位、Netflix週間グローバルTOP10(非英語映画)で10位を獲得する(3月13日時点)など世界中に感動の輪が広がっている。
そんな本作をよりエモーショナルに彩るのが、野田洋次郎(RADWIMPS)が書き下ろした劇伴音楽、そして主題歌の「なみしぐさ」だ。SNS上では「エンドロールと共に流れる野田洋次郎の『なみしぐさ』が良すぎてボロボロに号泣。この映画を観たら、あの人も見守ってくれてるかなって思えて優しい気持ちになれる」、「映画における音楽の大切さを痛感した。エンドロールで『なみしぐさ』が流れ始めた途端、ぶわっと感情が押し寄せてきて、自分事となって涙が自然と流れた。」、「何度観ても余韻が残るし音楽が好きすぎる」など様々な絶賛の声が寄せられており、楽曲の力によってさらに『パレード』の世界に浸るリピーターが続出している。
今回、そんな楽曲たちを手掛けた野田の、本作への並々ならぬ想い、そして長きにわたる貴重な制作秘話を語る特別インタビュー映像が公開された。野田と本作でメガホンをとる藤井監督は『余命10年』(22年)からの盟友でもあり、この再タッグは本作の企画段階から藤井監督のラブコールによって成立したという。野田は脚本を大絶賛した上で「監督に対する信頼と愛がないと劇伴は出来ない。監督をどれだけ喜ばせるられるかな?感動させられるかな?という事を第一に考えているので、そう思える人とじゃないと出来ないからこそ、藤井君はそういう人」と、自身が映画音楽を手掛ける上で大切にしているポリシー、そして監督との相思相愛な関係性を明かした。また自身において初めての“配信作品”の音楽制作において「Netflixで流れる作品なので求められることがいくつかあると思った。家の色々な環境で、もしかしたらスマホで視聴されるとなると、ものすごい音響で流れる訳ではないからこそ、今までの劇伴とは違う作り方をした」と、彼ならではのものづくりへの徹底されたこだわりが垣間見えるエピソードも興味深い。
そんな長きに渡る制作過程を振り返り、悔しさを滲ませながらもやりきったと話す野田は「凄くかけがえのない作品に出会えた。その一部になれた事が誇らしかった」とも振り返り、「これは誰にも任せたくなかったと思ったし、俺以外の誰がこの音楽作るんだよって出来上がった時に思ったし、これは一生自分にとっての誇りになる作品」と、並々ならぬ作品への熱い想いを滲ませた。また、年齢を重ね焦燥感を感じていると話す野田は「あとどれだけ(音楽)を作れるんだろうか」と、音楽に対し貪欲でどこまでもひたむきな姿勢も覗かせた。「10代の頃から死を引き合いに出して、“生”を歌ってきた」と話す野田。本作では、そんな彼だからこそ生み出せる、唯一無二の楽曲たちが惜しげもなく散りばめられている。
特別インタビュー映像
Netflix映画『パレード』はNetflixにて独占配信中
脚本・監督 :藤井道人
出演:長澤まさみ
坂口健太郎、横浜流星、森七菜
黒島結菜、中島歩、若林拓也/深川麻衣、でんでん
舘ひろし(特別出演)/北村有起哉、木野花、奥平大兼
田中哲司、寺島しのぶ
リリー・フランキー