真梨幸子原作『連続ドラマW 坂の上の赤い屋根』の原作者・真梨幸子の撮影現場訪問レポートが到着、併せて場面写真が解禁された。
真梨幸子の小説は映像化不可能とも言われる衝撃作が多く、尾野真千子主演で話題を呼んだ「フジコ」(原作『殺人鬼フジコの衝動』)、WOWOWで映像化した同じ名前の女性が悪の渦に巻き込まれる「連続ドラマW 5人のジュンコ」に続いて、本作は3作目の映像化となる。主人公の轟書房編集者・橋本涼役を演じるのは桐谷健太。新人作家・小椋沙奈役に倉科カナ、「女子高生両親殺害事件」の主犯格とされる死刑囚・大渕秀行役に A.B.C-Z の橋本良亮、大渕と獄中結婚した法廷画家・礼子役に蓮佛美沙子。大渕に破滅させられたパトロンでもあった元編集者・市川聖子役に斉藤由貴ら、WOWOW の数々の傑作ドラマに出演してきた実力派俳優陣が顔をそろえる。物語は、新人作家が18年前の“女子高生両親殺害事件”をモチーフにした小説企画を、出版社の編集者に持ち込んだことから始まり、やがて登場人物たちが抱える嫉妬、劣等感、孤独、過去など“黒い感情”の正体と事件の真実が明らかになっていく…。
主人公の編集者・橋本涼(桐谷健太)の自宅での重要シーンの撮影日、原作者の真梨幸子が激励訪問した。自身の映像化を目の当たりにした撮影現場では、主人公の部屋に貼られている事件の資料など細部にまでわたる丁寧な作りこみや瞳の奥に何かを秘めた主人公を演じる桐谷健太の熱演に終始興奮の様子。また、実際に完成した本編を観て太鼓判を押す熱いコメントも寄せた。
第3話では「小説を書く沙奈の正体は“女子高生両親殺害事件の彩也子”」――衝撃の疑惑に笠原は裏どりに躍起になる。当の沙奈と橋本は、取材を断り続けていた赤い屋根の家の隣家に住む彩也子の幼なじみの取材に漕ぎつけるが、向かう道中で倒れてしまう沙奈。そんな中、礼子は死刑囚と獄中結婚したことを家族に明かし、家族と縁を切って手切れ金を手に入れていた。洗脳される礼子は大渕の指示で元愛人である聖子に会いにいき屈辱を味わうが、それでも大渕との未来を夢見て弓枝に再審請求を依頼する中、思わぬ事態が……。
また、最終話までの今後の注目シーンの場面写真も公開された。新境地を感じさせるキャスト陣の熱演にも注目だ。3月17日(日)22時からの第3話「女の正体」初放送、そして、見る者を引きずり込む今後の展開に目が離せない。WOWOWオンデマンドでも好評配信中、YouTube WOWOW公式チャンネルでは第1話が無料配信中。
真梨幸子(原作者)コメント
――撮影現場の様子をご覧になって
撮影中、橋本の部屋という設定の現場にお邪魔しました。まず目を引いたのが、壁に貼ってある資料の数々です。週刊誌や新聞の切り抜きだったり、メモだったり。その内容があまりに緻密で、「画面にはほとんど映らないであろう小道具にまでこんなにこだわっているなんて」と驚きつつ、この作品の成功を確信しました。まさに、神は細部に宿る。ディティールにこだわった作品は勝利する……という言葉通りの現場でした。
小道具だけではなく、役者さんたちのこだわりにも感嘆いたしました。役に合わせて減量なさった方、そして、増やした方。桐谷さんは、後者でした。桐谷さんといえば細マッチョなイメージだったのですが、現場でお会いした桐谷さんは恰幅がよく、「あ、橋本がいる!」と足がすくむ思いでした。桐谷健太というキラキラなオーラを消し去り、橋本がまとう負のオーラを見事に再現されていました。その数ヶ月後、完成披露試写会で再びお会いすることになったのですが、そこにいたのは、細マッチョなキラキラな桐谷さん。いやー、つくづく凄い役者さんだな……と、感服いたしました。
――今後の見どころなど視聴者の皆様へのメッセージ
原作のどんでん返しを、映像でどのように表現されるのかとても楽しみでした。結果は、期待以上のものでした。思わず、1話から再視聴してしまうほど。
なるほど、いたるところに伏線がありました。さりげないセリフ、仕草、小道具、すべてに意味がありました。
ルビンの壺のごとく、それまでそうだと思っていたものがすべて逆転する快感。視聴者のみなさまにもぜひ、味わってほしいと思います。
二度見は必至です!
桐谷健太 コメント
真梨先生と初めてお逢いしたのは、僕が演じた橋本が住む部屋の撮影の日でした。真梨先生とお逢いして、お話した時の印象は、坂の上の赤い屋根という作品を書かれたとは思えないほど、穏やかで明るい方だなぁと思ったことです。だからこそ作品の登場人物の心の闇がトグロを巻いていることに共感や興味を抱きました。誰にだって光と闇があり、人の数だけ真実がある。改めてそう感じた1日でした。
ストーリーが進むほどに登場人物たちの黒い渦が強くうねり、ぶつかり合い、拡がり、観ている人の心にまで浸透するような作品になっています。人の数、それ以上に真実があるので、物語と共に登場人物の印象や共感性も変わっていくはず
『連続ドラマW 坂の上の赤い屋根』は2024年3月3日(日)よりWOWOで放送・配信開始(全5話)
※毎週日曜22:00~放送・配信【第1話無料放送】
監督:村上正典
出演:桐谷健太
倉科カナ、橋本良亮、床嶋佳子、工藤美桜、七五三掛龍也
西村元貴/宮崎美子、渡辺真起子、蓮佛美沙子、斉藤由貴