ゲキ×シネ『天號星』の初日舞台挨拶が新宿バルト9で行われ、古田新太、早乙女太一、久保史緒里、山本千尋が登壇した。

本作は、2023年秋に劇団☆新感線43周年興行として東京・大阪にて上演。古田新太に早乙女太一&友貴兄弟が二人がかりで挑み、新感線史上最速の立ち回りで劇場を沸かせた話題作。今作で中島かずきが繰り出したのは、“あっ”と驚く<入れ替わり>の物語。江戸の町で裏稼業に生きる人々の人情劇と奇想天外なストーリー展開を、主宰・いのうえひでのりが、これまでの“いのうえ歌舞伎”とは一味異なる、愉快痛快なガッツリチャンバラ時代劇に昇華させた。舞台を所狭しと疾走し連日大盛況となった本作を、《ゲキ×シネ》では映像・音声ともにスクリーン用に編集・ミックスし、ライブの興奮はそのままに、洗練されたクオリティで臨場感溢れる映像に仕上げた。

本作では役が入れ替わるという役柄を演じた古田と早乙女。本作について「入れ替わりものか」と最初の印象を語った古田は「大変ですよ。一生懸命やらなきゃいけない」と笑いを誘った。一方の早乙女は「いっぱい小細工をしなきゃと思って、古田さんの歩き方とか、古田さんの姿勢とか、僕が思う古田さんのイメージがあったので意識しながら稽古しました」と明かし、「やることが多かったですけど、普段できないことですから楽しくやらせていただきました」と振り返った。

劇団☆新感線の舞台に初参加となった久保は、これまでにも観劇していたということで「目標だったのでビックリしました。しかも役どころでは歌を歌うというところを知って」と言うと「歌手でしょ?」とツッコむ古田。早乙女は「すごい大変。大阪で公演を終わった後に大阪城でライブしていた。はしごしてたもん」と驚いたというが、そんなスケジュールをこなしていた久保は「ちょうど歌番組があって。休演日もみんなでユニバ行こうとか話していて、叶わなかったんですけど、そういう風に会話が飛び交う場所だったので楽しみながら仲良くさせていただくことができました」と笑顔を見せた。

これに古田から「坂(乃木坂46)はそういうのはないの?」とイジられると、久保は「ありますよ、すぐそういう!(笑)余計なこと言わないでくださいよ(笑)」と返し、「一人で舞台に出る機会もあまりないので。本当にこういうことを言うんですよ(笑)」と仲の良さをうかがわせた。さらに久保は古田との共演については「不安しかなかったですけど」と冗談を交えつつ「おっかないですけど、楽しく会話していました」と笑顔を見せた。

同じく劇団☆新感線に初参加となる山本は「楽しかったです。(映像作品とは異なり)舞台独特の距離感の立ち回りにすごく苦戦して。いないところをずっと切っていくようなことはなかなか慣れなかった」と明かしつつ、「いい課題を与えてもらいながら楽しめました」と振り返った。

そんな初参加の2人については「かわいかったですよ。2人のかわいい娘ができた」と笑顔の古田。山本は「劇団員さんも、こんなにがんばっている古田さん見たことがないって」と明かし、笑いを誘った。フレッシュなキャストの参加については古田は「こうしていかないとね。人気と実力のある若い衆を呼んで。それによって観客を集めて」と笑いを誘った。

また、「(自身が)敷居が低いのでみんなしゃべってくれるから楽しい」と話す古田。思い出を聞かれた山本は「7か月一緒にいたので思い出だらけ。ディズニーランドに行ったのが思い出深い。バスタ新宿から8時半発のバスに(古田、久保と)3人で乗りまして」といい「おとっつぁんもご機嫌で。ディズニー行くならバスでしか行かない」というと、古田は「目の前まで連れて行ってくれるからね」と笑いを誘った。

さらにパーク内では「カチューシャをかぶらせようと思たんですけど古田さんのファッションセンスのプライドが許さなかった」と明かす山本。古田は「美女と野獣めっちゃ楽しかった」と振り返り、久保は「乗る前は『楽しいの?』とか言ってたのに、出た時に前のめりで『楽しかったー!』って出てきた」と明かし、会場は笑いに包まれた。

和気あいあいとしたキャスト陣による舞台『天號星』だが、今回ゲキ×シネでの上映での魅力について聞かれると早乙女は「ゲキ×シネでやっと久保さんの顔が見れた。通しとかゲネとかで見れるときは客席から見ていたんですけど、顔がちっちゃすぎて、客席から見てると顔が見えないくらい。やっとゲキ×シネでこんな表情してたんだとか」と言うと、山本からも「お肌が白いから発光しているんだよね(笑)」という声が寄せられ、久保は照れ笑いを浮かべていた。

最後に山本は「7か月みなさんと一緒にいたものですからまだ心の準備が出来なくて。ぜひネットで感想を書いていただいてそれをパワーに見たいと思います」、久保は「自分にとって思い入れのある作品になりました。ゲキ×シネで見る『天號星』はまた違うかっこよさを見つけていただけると思います」、早乙女は「舞台とは違った楽しみ方ができるゲキ×シネを楽しんでいただければ」、古田は「舞台を生で見るのと違って4~5回観れるので。何度も足をお運びください」と本作をアピールした。

【写真・文/編集部】

ゲキ×シネ『天號星』は2024年4月5日(金)より3週間限定上映
公式サイト: こちら
配給:ヴィレッヂ/ティ・ジョイ