山田尚子監督によるオリジナル長編アニメーション映画『きみの色』がアヌシー国際アニメーション映画祭2024長編コンペティション部門に出品されることが決定し、併せて場面写真が解禁された。

興行収入19億円の大ヒットとなり、社会現象を巻き起こした『映画けいおん!』(2011)、第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞のほか、2017年アヌシー国際アニメーション映画祭長編コンペティション部門に入選など高い評価を受け、興収23億円のヒットを記録した『映画 聲の形』(2016)と、京都アニメーションにて両作品の監督を務めた山田尚子の最新作であるオリジナル長編アニメーション映画『きみの色』。物語のテーマは山田監督が最も得意とする思春期の青春。少女たちそれぞれが向き合う自立、葛藤、恋の模様が、まるで絵画のような美しい映像で描かれる。

興行収入19億円の大ヒットとなり、社会現象を巻き起こした『映画けいおん!』(2011)、第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞のほか、2017年アヌシー国際アニメーション映画祭長編コンペティション部門に入選するなど国内外問わず高い評価を受け、23億円のヒットを記録した『映画 聲の形』(2016)の山田尚子監督最新作となる完全オリジナル長編アニメーション映画『きみの色』。脚本を務めるのは、スタジオジブリや京都アニメーションの数々の大ヒット作品を手掛け、山田監督とは「けいおん!」シリーズ以降、幾度となくタッグを組む吉田玲子。音楽を担当するのは牛尾憲輔。主演声優に日暮トツ子役・鈴川紗由、作永きみ役・髙石あかり、影平ルイ役・木戸大聖の3人、そして3人を導くシスター日吉子役を新垣結衣が務める。

今回、世界最大規模のアニメーション映画祭として知られ、フランス南東部の都市アヌシーで6月9日~15日[現地時間]に開催されるアヌシー国際アニメーション映画祭において、山田尚子監督最新作『きみの色』が長編コンペティション部門に出品されることが決定した。山田監督にとって同映画祭への出品は2017年の『聲の形』、2018年の『リズの青い鳥』での長編部門への出品に続いて、今作が3度目の出品となる。2023年には短編アニメ映画『Garden of Remembrance』の特別上映も実施された。

山田尚子監督 コメント

きみの色は「好きなものを好きと言えるつよさ」を3人の少年少女がそれぞれの想いで歩いていくお話です。
この思いは、私自身も作品を作っていく上でとても大切にしたい事だと改めてつよく感じたことでした。
ひとつの色やことばでは収まりきらない、カテゴライズしてしまっては溢れてしまうようなひとりひとりの存在、その尊さを描いたこの物語を世界中の方々にも届けることができるのはこの上ないしあわせです。
どうぞきみの色をよろしくお願いします!

併せて、“音楽×青春”をテーマとして描かれた本作の山田尚子監督による繊細な表現力が惜しみなく詰まった場面写真が一挙解禁された。子供の頃から人が「色」で見えるトツ子が、綺麗な「色」を見てうっとりしているカット。トツ子と同じ学校に通っていたが突然中退してしまったきみがギターを弾いている姿。音楽好きで物静かな少年のルイがレコードを手にした姿。そしてとあるきっかけでバンドを組むこととなった3人が並んでアイスを食べている一幕など、物語の中心となる3人の性格が見えてくるような画像ばかり。そのほかにも、3人を導く物語のキーパーソン・シスター日吉子が聖堂でトツ子と話しているカットや朗らかな表情で踊るトツ子。色とりどりに花が咲く庭の中、軽やかな足元だけを写した山田監督作品らしい、繊細な色遣いへのこだわりを感じさせる印象的なカットも。青春の日々を色彩豊かに、そして瑞々しいタッチで映し出している。

3月に実施された本作の製作報告会において、劇場で観てもらえるための映画づくりをしたかったという山田監督は「映像で観ていただくために言語化するということをしないようにと。時間と色と動きと、何か感覚的なものを受け取っていただける映画にしたかったんです。」と製作に込めた想いを明かしていたが、まさにその言葉通り、写真からでも様々な情報を受け取れるカットの数々に期待が高まる。

『きみの色』は2024年8月30日(金)より全国で公開
監督:山田尚子
声の出演:鈴川紗由、髙石あかり、木戸大聖、新垣結衣
配給:東宝
©2024「きみの色」製作委員会