堂本光一主演舞台『Endless SHOCK』の5月9日(木)夜の部をもって『SHOCK』2018回公演を達成し、国内演劇で単独主演記録1位を更新した。
2000年11月の初演『MILLENNIUM SHOCK』以来、堂本光一が国内ミュージカル単独主演記録を更新し続ける『SHOCK』。2024年は4・5月の帝国劇場(本編・エターナル編同時上演)公演を皮切りに、7月・8月は梅田芸術劇場(本編のみ)、9月博多座(本編のみ)、そして11月は再度帝国劇場(本編のみ)と、過去に例のない期間の全国ツアーを予定している。4月22日に、大台の2000回を達成し、5月9日夜の部にて、森光子さんがライフワークの舞台『放浪記』で1961年から2009年にかけて積み上げた国内演劇の単独主演記録2017回を超え、2018回を達成し、単独1位となった。森光子さんは『SHOCK』の2000年初演から体調を崩される直前の2009年まで毎年観劇に訪れ、堂本を激励した。体調を崩した後も、お弁当を届けたり、心からのエールを届けて、同じ道を行く若い俳優・堂本光一を温かく見守っていた。堂本も楽屋に森光子さんの写真を掲げ、大先輩へのリスペクトを抱き続け、ついに大先輩の記録に回数の上で達する日が来た。
2018回公演を達成した、5月9日(木)夜の部では、本編上演が終わった後、そのまま出演する越岡裕貴と松崎祐介の司会により、カーテンコールが行われた。早速、くす玉が登場すると「ついこの間ここでやった」と、4月22日の通産上映回数2000回達成に続いて、紙ふぶきに包まれた堂本。
ここから「盛りだくさん」という紹介通り、次々とゲストが登場。前田美波里、森公美子、梅田彩佳がそれぞれ堂本に花束を贈呈した。続けて、2000本のバラで作られたアーチとともに中山優馬と上田竜也が登場。ここで前田、森、梅田から渡されたバラがそれぞれ6本で、合計すると2018本になることが明かされると会場は大きな拍手に包まれた。2000本のバラに堂本は「これすごいね!」と驚きを隠せない様子だった。
沸き立つ会場に、さらに米花剛史、町田慎吾、屋良朝幸、今井翼が登場。「いろんなものを超えた」という堂本に、「懐かしいですね」という今井は「大記録達成おめでとうございます。今でも舞台に立ち続ける、本当にかっこいいと思います」といい、屋良は「『MILLENNIUM』から出させてもらって。回数で行ったら980何回」といい、「今日はお祝いに来れてうれしいです」とコメント。町田は「光一くん、まずは会いたかったですよ!素晴らしい記録で『SHOCK』という舞台に立たせていただいたことを誇りに思っています」、米原は「お久しぶりです、12年ぶりです。最後に出たのが12年前。本当におめでとうございます」とコメント。堂本は「タイムスリップする、うれしいです」と語った。
盛大にお祝いされた堂本だが「(実感は)ないんですよね。こうして後輩が駆けつけてくれて、つい最近のように思っちゃう。2018回もやってきたという気があまりしていなくて。すごく不思議な感覚です」という。ここまで続けられたことについては「やっぱりそこに求めてくださる方がいるからというのは大きい。そこにお応えしたいという思いが強かったのと、森光子さんが2017回という素晴らしい記録を立てられて。森さんの言葉で、“あいつよりうまいのになぜ売れぬ”と、森さんを象徴したような言葉ですけど、自分は逆で“あいつより下手なんだから命を燃やさないと”と、ずっとそう思ってやってきました」と明かし、「命を燃やして輝きをお届けするしかないと思ってやってきた次第です」と話すと会場は大きな拍手に包まれた。
また、この日が森光子さんの誕生日であることから「本当にビックリです。調整したんだろうと思うかもしれないんですけど、スケジュールを出した後に『すごいですね、森さんの誕生日に合わせたんですか?』と言われて、『うま、ほんまや!』と思って鳥肌が立った」と明かした。また、「(森さんは)毎年のように来ていただいて。昼夜あるときは必ずお弁当を入れてくださり、いつもずっと支えてくださった母でした」といい、「同列には並べられないので、今も昔も変わらず偉大な尊敬する大先輩です。その気持ちは変わりません」と語った。
一方で、森光子さんのマネージャーからは“新しくなった帝国劇場でも『SHOCK』をやってほしい”という思いが寄せられると、堂本は「ライバル役、翼やってくれる?」と声をかけ、これに今井は「密かに今年狙ってました」と返し、会場は大きな拍手に包まれた。続けて堂本は「うれしいです。気持ち的には25年間の中で一番メンタル的には強い状態だけど、フィジカル的にはきてます。体は正直です。今年で最後にしようということは決めたことですから。気持ちはうれしいですし、また新しいものにつながっていったりするのかなと」と語った。
今回記録を達成したことで、歴史に名を刻むことに「滅相もございませんという感じで」と照れ笑いを浮かべつつ、「ステージに立つことや表現すること、20代や30代のころと比べてちょっと後ろ向きに思ったり、自分の輝きに限界があるなと思ったりすることもありましたけど、みなさんがお祝いしてくれるということはまだまだ期待しているぞということなのかなと捉えて、自分を鼓舞していきたいと思っています」と語った。
最後に堂本は「この景色が見られるのは本当に幸せなことですし、温かい拍手をいただいて、こんなに力になるものかと感じました。ステージに立つ仕事はすごく怖いことでもあるんですけど、こんなにも自分も幸せになることができるし、みなさんの顔を拝見するとこんなに人を幸せにできる仕事につけるって自分自身が幸せなことだなと今日改めて思いました。『SHOCK』としては今年終止符を打とうと考えていますが、これから新しい自分をみなさんにお届けできたらいいなと思っています。周りを見渡すと本当に素晴らしい仲間たちがたくさんいるということを実感できて幸せな一日になりました。今後ともよろしくお願いします」と挨拶した。
登壇したゲスト
梅田彩佳、森公美子、前田美波里
中山優馬、上田竜也
米花剛史、町田慎吾、屋良朝幸、今井翼
【写真・文/編集部】
『Endless SHOCK』
【東京】帝国劇場 4月11日(木)~5月31日(金)
【大阪】梅田芸術劇場メインホール 7・8月
【福岡】博多座 9月
【東京】帝国劇場 11月