『言えない秘密』完成披露試写会 京本大我、映画初単独主演「ただただ震えていました」

『言えない秘密』の完成披露試写会が5月21日（火）にTOHOシネマズ日比谷で行われ、京本大我（SixTONES）、古川琴音、横田真悠、尾美としのり、河合勇人監督が登壇した。

京本大我（SixTONES）を主演に迎え、確かな演技力で活躍する古川琴音が初の恋愛映画のヒロイン役に挑戦し、数々の話題作を手掛ける河合勇人監督がメガホンをとる本作。伝統ある音楽大学を舞台に、過去の出来事から思うようにピアノが弾けなくなってしまった音大生・湊人と、ある＜秘密＞をかかえたどこか謎めいた雰囲気のある音大生・雪乃はピアノの音色に導かれ、運命的な出逢いを果たす。自然と惹かれ合い、雪乃の明るく純粋なピアノの演奏は、湊人が抱えるトラウマを癒し、やがて2人で過ごす日々は愛おしくかけがえのないものへとなっていく。しかし、ある日突然雪乃は湊人の前から姿を消してしまう―。

約1年前に撮影していたという本作のお披露目に京本は「やっとお届けできるのは何よりうれしいですし、自信を持ってお届けできる素敵な作品に仕上がっている」と自身を見せ、「この作品に携わらせていただけることを光栄に思っていた」と挨拶した。

初の単独主演作へのオファーについて「マネージャーから『ピアノどれくらいできるの？』というふわっとしたオファーだった」と明かす京本は、その後改めて作品についての正式なオファーがあったという。出演するにあたっては「責任とプレッシャーを感じながら」といい、オファーの段階では現在出演中のドラマなどが決まっていなかったということで「ただただ震えていました」と振り返った。

本作へのオファーが「意外」と話す古川は「自分に対してそのイメージを持っていなかったので」と言い、「妙にドキドキしました」と振り返った。また、演じる上では「新しい挑戦ではありました」と明かした。横田は「おしゃれが好きな等身大な大学生をやりたいと思って。髪型のアレンジを楽しんでみたり、外側の役作りもしました」といい、「素直に自分が思ったことが表情に出ていることも意識したところ」と明かした。

京本演じる湊人の父親役を演じた尾美は、京本について「真面目な人」と印象を語りつつ、共演シーンではピアノが置いてあることが多く「（京本は）セッティングしている間はずっとピアノを触っていました」と明かした。また、京本は「独学だったので（ピアノ経験者の古川とは）経験の違いはありましたし、課題曲が多かったんです。7曲前後あったので追われていました。セリフだけでも大変なんですけど、プラス演奏」と役作りを振り返った。

完成した作品を見て「ただただ作品が良すぎて」と話す京本は「客観的に一人のお客さんとしてボロボロ涙が出た。見ていただくのは楽しみですし、僕が（泣くことが）不思議なことではなかったと思いたい。この作品、本当にいいよねと再確認したい」と語った。また、関係者試写会では号泣のあまりに「（関係者から）『主演が泣く？』って言われて恥ずかしかった」という京本に、河合監督は「それだけ純粋な方」と語った。

一方で古川は「胸がいっぱいになった」といい、「自分が出ている映画で泣いてしまったのは初めてのことで」と明かし、「秘密を抱えている分、撮影現場でもこの秘密は分かってもらえないだろうなという気持ちは、ずっと片想いをしているように感じていたんです。届いているのかなと思いながら撮影期間が終わったので、本編を見た時に湊の姿に胸を打たれて。こんなに一生懸命雪乃のことを考えてくれてたんだな」という思いがあったという。

劇中ではピアノ演奏シーンがある京本と古川だが、「クランクイン前からピアノを通して交流を持たせていただいて」という京本は「（撮影現場では）ちょっとでも隙があれば（古川と）連弾が始まる」といい、古川は「どっちかの音が聞こえたら覗きに行って。とにかく撮影期間中は練習していました」と明かした。独学でピアノを学んだ京本のピアノ演奏について「クラシックはゼロから始めたのにあれくらい弾けるのはすごいなと」と称賛する古川は、さらに「いつどこでそんなに練習していたんだろうと思って」とピアノ経験者から見ても驚いたという。

タイトルにちなんで“言えない秘密”を聞かれると、「京本くんが握力が強くて。いいシーンだったんですけど、ギュって握ってくれた時に指の関節がポキポキって。言えなかったけど“痛っ”て」と明かし、笑いを誘った。

京本は「キスシーンがあったりするんですけど、本当に下手で…。近づくときに、早く目をつぶっちゃうんです。そうしたら相手の顔がどこにあるか分からなくて、鼻だったりほっぺだったり。今やってるドラマでもそうですけどNG出しがちで。唇の場所を当てられない」と明かし、笑いを誘った。

最後に京本は「撮影した日々が思い返されるくらい、（この日、共演者と）会って話してみて楽しかった。見てくださる方一人一人にインタビューしに行きたいくらい感想が気になります」と語った。

【写真・文／編集部】