あるた梨沙による同名漫画を原作とした映画『明日を綴る写真館』の平泉成&佐野晶哉 インタビュー映像が解禁された。

国民的お茶の間俳優・平泉成が60年の俳優人生&80歳にして満を持しての初主演を務める本作は、Aぇ! groupの佐野晶哉と紡ぐ、2人の物語。60年のキャリアを誇り、公開直前に80歳を迎える平泉成が満を持して初主演を飾る本作では、自身の趣味である写真撮影ともリンクするカメラマン役として、さびれた写真館を営む鮫島を演じる。一方、先日CDデビューが発表された注目グループ・Aぇ! groupのメンバーであり、俳優としての活躍も期待される佐野晶哉が、本作のストーリーの主軸を担う、平泉演じる鮫島に弟子入りを志願する気鋭の若手カメラマン・太一を演じる。

今回、平泉成&佐野晶哉のインタビュー映像が解禁された。初めて主演作を演じるにことについて平泉は「60年、脇役ばかりをやってきたので、(オファーが)来た時は嬉しかったですね。台本を仏壇に飾って、親父とお袋に手を合わせました」と感無量な面持ち。一方、その平泉とじっくり共演した佐野は「芝居が終わった後に『今の芝居がちょっとなぁ』とか『佐野君ごめんなぁ』と言ってくださって、58年先輩がそんな感じでいるので、現場の空気感が優しくて愛にあふれていて、楽しい撮影でした」と大先輩・平泉の気さくな人柄に感嘆。さらに「60年やっても答えが見つからないような仕事だからこそ、役者って面白いんだよ」とも言われたという佐野は「80歳になっても芝居がしたい」と発起。「夢が広がるような素敵な出会いでした」と佐野の未来にも大きな影響を与えた平泉との共演となった。

「本番中に芝居を投げると、それを非常にナチュラルに受け止めて投げ返してくれる」と佐野の自然体の演技を讃える平泉。「(本編の佐野の)仕上がりを見たら、すごく良いんですよ。佐野君の芝居に、ほぼ80歳が泣かされて、胸がツーンと来ましたよ」と照れながら明かした。「先々(役者として)大きくなるんじゃないかな」とも述べ、佐野の役者としての将来性に太鼓判を押した。

本作のオファーがある2か月前から、プライベートでカメラを趣味にしていたという佐野。「おじいちゃんのお墓参りに行った時に、おばあちゃんに『私の遺影を撮って』と言われ、紅葉の綺麗な山で写真を撮りました」と祖母とのエピソードを振り返った。本編では、佐藤浩市演じる牧が、亡き妻(吉瀬美智子)の葬儀の時に良い遺影が無かったことを後悔し、自身の遺影撮影のために写真館を訪れるエピソードがある。「この作品の中にもそういうシーンがあるので、クランクインする前におばあちゃんがそういうことを言ってくれて素直に嬉しかったし、この作品を通して“その人の今を残すことの大切さ”は痛いほど胸に染みているので、孫だからこそ撮れる元気なおばあちゃんの素敵な笑顔を、趣味になった大好きなカメラで撮れて良かったなぁって。カメラって良いなぁ、映画って良いなぁ、この作品最高やなってすごい感じています」と、この映画との奇しき巡り合わせをしみじみ語った。

ファッション誌などから引く手あまたの気鋭の若手カメラマン・太一と、赤字続きのさびれた写真館を営む無口なカメラマン・鮫島。年齢や考え方が異なるだけでなく、キャリアもかけ離れている2人。鮫島の写真に運命的に出会い、弟子入りを志願する太一に、はじめは「帰りなさい」と冷たくあしらう鮫島だったが、諦めずにともに行動する太一を、徐々に認めていくようになる。カメラマンとしてのプライドがぶつかり合うショットとは対照的に、まるで親子のような温もりを感じさせるシーンも切り取られている。そんな2人の元に、急逝した妻に遺影にできるような写真がなかったことを後悔し、自身の遺影を撮影してほしいと願う客・牧が訪れる。唯一手元にある妻の写真は、財布の中に長年入っていて皴が入り、色褪せた小さな写真だけ。それを太一に手渡すと、ある奇跡が訪れる…。誰もが抱えている人生の“想い残し”をテーマにした本作。思いもよらない奇跡に涙する、美しくて優しい感動作に注目だ。

平泉成&佐野晶哉 インタビュー映像

『明日を綴る写真館』は2024年6月7日(金)より全国で公開
企画・監督・プロデュース:秋山純
出演:平泉成
佐野晶哉(Aぇ! group)
嘉島陸、咲貴、田中洸希、吉田玲、林田岬優
佐藤浩市、吉瀬美智子、高橋克典、田中健、美保純、赤井英和
黒木瞳/市毛良枝
配給:アスミック・エース
©2024「明日を綴る写真館」製作委員会 ©あるた梨沙/KADOKAWA