『明日を綴る写真館』の大ヒット御礼舞台挨拶が6月22日(土)にTOHOシネマズ日本橋で行われ、平泉成、佐野晶哉(Aぇ! group)、秋山純監督が登壇した。

国民的お茶の間俳優・平泉成が60年の俳優人生&80歳にして満を持しての初主演を務める本作は、Aぇ! groupの佐野晶哉と紡ぐ、2人の物語。60年のキャリアを誇り、公開直前に80歳を迎える平泉成が満を持して初主演を飾る本作では、自身の趣味である写真撮影ともリンクするカメラマン役として、さびれた写真館を営む鮫島を演じる。一方、先日CDデビューが発表された注目グループ・Aぇ! groupのメンバーであり、俳優としての活躍も期待される佐野晶哉が、本作のストーリーの主軸を担う、平泉演じる鮫島に弟子入りを志願する気鋭の若手カメラマン・太一を演じる。

イベントが始まる前から楽しそうに会話をしていたという平泉と佐野だが、平泉が「孫みたい」と話すと、佐野も「じいちゃんです」と返し、仲の良さをうかがわせた。しかし、ここで会場にいた平泉の実の孫が「おじいちゃん!」と声をかけ、佐野は「マジ孫、ごめんね」と謝り、笑いを誘った。佐野は「大先輩なんですけど、地元の学校の先輩みたい」と笑顔を見せた。6月7日(金)に公開された本作だが、周囲からは「素晴らしい反応ばかり」という平泉。一方で、感想の電話も多い中で「僕のところに一番電話がかかってくるのが多かったのは成さんですね(笑)毎日のように『今日どうだったかな』と」と笑いを誘った秋山監督だが、平泉は「(作品を)毎日1回ずつくらい(見ている)」と明かした。

また、佐野は「カメラを始めた友達が多い、この映画がきっかけで。うれしかったです」と喜んだ。続けて、秋山監督がエゴサをしているという話をすると、「エゴサってなに?」と質問する平泉。佐野がエゴサを説明すると、秋山監督が「エゴサを成さんに教えると毎日連絡が来る」と笑いを誘った。

さらに、この日も公開時に佐野からもらった誕生日プレゼントのネクタイをつけていた平泉は「(佐野がいない舞台挨拶でも)メンカラのネクタイをして」といい、「どれにも合うんです。やっぱりこれだなと毎回これになる」と平泉。佐野は「過去の成さんのスーツをネットで調べて、これだと決めたんです」と笑顔を見せた。

イベントでは、平泉の家族からサプライズの手紙をMCが代読。妻からの手紙に、平泉は「横でいつも主役を見ながら、悔しかったですね」と言葉を絞り出し、「それができない自分に悔しくて。今回初めて監督が『主役やらない?』と持ってきてくれた」と涙をこぼした。さらに息子や娘、孫らから次々と手紙が寄せられ、「泣けますね。うれしいことです。ちょっと涙が…一生懸命我慢していましたけど。この場に立たせていただくのに60年という月日が経ってしまって、80歳ですからね。長いことかかったなと思います」と感慨深げに語った。

佐野は「成さんからご家族の話を聞かせてもらう機会が多くて、写真を見る機会が多かったので直接お会いできて、言葉を聞けて、うちのじいちゃんかっこいいです」とコメントすると、「泣いてくれてる?キラキラ光ってる。ありがとう」と平泉。また、佐野は「成さんと出会えて、先輩の成さんがこういう背中を見せてくれて、位置に撮影のときも『主演っていいな』と楽しんでやっていらっしゃったり。年齢も芸歴も一番上の成さんがスタッフ全員に気遣いして、僕らみたいな後輩に対しても気さくに話しかけてくれて、こういう背中を見れたからここからやっていける戦い方がある。このタイミングで成さんと出会えて本当に幸せで、出会いの運がいいなと思いました」と語った。

さらに平泉は「いまひとつかっこよくない俺をずっと支え続けてくれました。ずっと自分に腹が立ってました。40年くらい。大輪の花を咲かせたいと思っていても、みんなに愛されて幸せだよとサインに書いていたんですけど、家族はずっと支えてくれて感謝しています」と感謝の気持ちを伝えた。

最後に佐野は「太一が鮫島さんに出会って人生が豊かになったように、僕も成さんに出会えて人生が何倍も何十倍も豊かになりました。出会いを作ってくれた監督にも感謝ですし、これだけ仲良くしてくださった成さんには頭が上がりません。少しでもみなさまの心の中に変化があればこんなに幸せなことはないです」、平泉は「まだ元気ですのでやれるだけがんばってやっていきたいと思いますので、またこんな時があれば応援してください」とメッセージを送った。

【写真・文/編集部】

『明日を綴る写真館』は全国で公開中
企画・監督・プロデュース:秋山純
出演:平泉成
佐野晶哉(Aぇ! group)
嘉島陸、咲貴、田中洸希、吉田玲、林田岬優
佐藤浩市、吉瀬美智子、高橋克典、田中健、美保純、赤井英和
黒木瞳/市毛良枝
配給:アスミック・エース
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