マイケル・マン監督×アダム・ドライバー主演『フェラーリ』の豪華キャストたちがマイケル・マンの映画づくりを語る特別映像が解禁された。

元レーサーにして、カーデザイナー、そして自ら立ち上げたフェラーリ社をイタリア屈指の自動車メーカーへと成長させた稀代の経営者エンツォ・フェラーリ。だが、その私生活は謎に包まれ、1988年に亡くなってから現在まで、多くの毀誉褒貶に晒され続けている。本作は1957年、59歳だったエンツォの波乱と激動の1年を描く。製作・監督はマイケル・マン。主人公エンツォ・フェラーリにアダム・ドライバーをはじめペネロペ・クルス、シャイリーン・ウッドリー、パトリック・デンプシーなど豪華実力派俳優が集結。構想30年―マイケル・マン監督のキャリア最大の野心作にして、真の映画が持つ凄みと興奮に満ちた超大作が日本に上陸する。

映像の冒頭で「ただの傍観者でいるのは好きじゃない、その世界を体現できないとね」と徹底的な“本物主義”を語るマン監督。代表作『ヒート』では、その銃撃戦の完成度が高すぎて、アメリカ海兵の教材、さらにはリアル強盗団の教材にもなったというのは有名な話。本作でも舞台となる1950年代・イタリア当時の世界観を完全再現するため、セットや衣装だけでなく当時を生きる人々の心理面まで追求したという。「監督のメモには人物の内面ばかり書かれてあった」と語るのは主人公エンツォ・フェラーリを演じたアダム・ドライバー。アダムは2時間を超える特殊メイクに加え、エンツォの歴史から呼吸の仕方に至るまで研究。

「監督はずっと支えてくれていた」と感謝を述べるペネロペ・クルスは苦悩するラウラ・フェラーリの心を理解するため、マン監督の計らいで実際に夫婦が住んでいたアパートまで赴いた。「監督の期待に応えるのは難題だった。だが身をゆだねて演じるしかない。失敗を恐れずに挑むだけだ。それが役者だからね」と語るベテランレーサー、ピエロ・タルフィを演じたパトリック・デンプシーは命がけのレースシーンにスタント無しで挑戦。マン監督の執拗なまでの”本物主義”が役者の演技にまで影響し、よりリアルさを増強、スクリーンに映し出されるたぎる人間ドラマに熱を与え、観客の熱狂を生み出している。

また、マン監督作品の醍醐味といえばスクリーンでこそ体感できる、浴びるような映像美。壮大なスケール感を誇るレースシーンと、フェラーリの栄光と影を美しく切り取るドラマシーンを実現するため、デビッド・フィンチャー監督の『Mank/マンク』でアカデミー賞を受賞した撮影監督エリック・メッサーシュミットが起用された。「カラヴァッジョの絵画のように劇的に光を差し込ませたかった」という超難題で繊細な技術を必須とするリクエストを見事に映像で体現し、一方でレースシーンでは猛スピードで疾走する車の助手席に乗り込み、まるで自分がハンドルを握っているような未体験の没入感と臨場感溢れる映像撮影に成功した。

特別映像

『フェラーリ』は公開中
監督:マイケル・マン
出演:アダム・ドライバー、ペネロペ・クルス、シャイリーン・ウッドリー、パトリック・デンプシー
配給:キノフィルムズ
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