ディズニー&ピクサー最新作『インサイド・ヘッド2』の来日スペシャルイベントが7月18日(木)に都内で行われ、ケルシー・マン監督、ピート・ドクター エグゼクティブプロデューサー、マーク・ニールセン プロデューサー、キャラクター・アート・ディレクターを担当した村山佳子、さらに日本版声優ゲストとして大竹しのぶ(カナシミ役)、多部未華子(シンパイ役)が登壇した。

イマジネーションあふれるユニークな“もしもの世界”で魅了するピクサーが、どんな人の中にも広がっている“感情たち”の世界を舞台にした物語を描き、第88回アカデミー賞®長編アニメーション賞を受賞した感動作『インサイド・ヘッド』の続編『インサイド・ヘッド2』。どんな人の中にも広がっている“感情たち”の世界を舞台に、少女ライリーの頭の中で、彼女の幸せを子供の頃から見守るヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリの5つの感情たちの前に、ライリーが思春期を迎えたことで、4つの大人の感情、シンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシが現れ、感情の嵐が巻き起こる―。きっとあなたの人生の宝物になる、大人が泣けるピクサーの新たな名作が誕生する。

本作で描かれる前作から成長したライリーについて、ケルシー監督は「自意識が強くなってくる、自分に厳しくなってくる年。それ故に新しい感情がでてきた」といい、「最終的には自分を愛することを学んでいくことを込めました」と語った。前作『インサイド・ヘッド』で監督を務めたピートは、続編制作について「1昨目を制作しているときはその作品に集中していたので続編は一切考えていなかった」と明かしつつ、「この世界観の中でまだ分かち合えるお話があると感じ、ケルシー監督にアイデアはないかと聞いたところから始まりました」と振り返った。

本作にキャラクター・アート・ディレクターとして参加する村山は「日本では特に完璧であれbと社会に求められることが多いと思うんですけど、この映画を観てどの感情もあなたのことが守りたくて大好きだよと伝わればうれしい」と語った。キャラクターを作るうえでは「ハズカシは一番体格が大きいけれど、一番かわいくて思わずハグをしたくなるような優しい感じを出しました。ライリーは思春期の子供でもなく大人でもない、不思議なちょっと気まずい感じの等身大の13歳を表現できるようにがんばりました。イイナーは嫉妬という感情があまりかわいいとは言えないので、かわいいな、好きだなと思ってもらえるように工夫しました。キラキラを目に入れるとうらやましいという感情がちょっとポジティブになるんです」と説明した。

そんな村山との仕事は「楽しかった。オンラインで最初にお会いしたんですけど、すごく感心しました」というケルシー監督は、村山が『私ときどきレッサーパンダ』にフリーランスで参加していたときから知っていたと言い「一緒にピクサーでお仕事ができればいいなと思っていました」と明かした。

イベントには日本版声優を務めた大竹と多部が登壇。「素敵な作品だと分かっていて今回初めての参加だったので緊張しながらシンパイを演じました。携わることができて幸せでした」と挨拶した多部。大竹は「あれから9年も経っていたなんてまったく思えず。今回声を録音したときも私の中にカナシミが生き続けていたことは自然なことで、それだけ印象に残っている映画です。1よりもさらにライリーが大人になった分、感動が大きくて、この夏休みたくさんの方に見ていただきたい」と笑顔を見せた。

前作からの時間についえ「ライリーの成長が2年くらいなんですけどそれくらいしか感覚がなくて。時間が止まっていた時期もあったので。人生があっという間に過ぎてしまってかなしい…(笑)」と笑いつつ、ピートの再会については「うれしい」といい、ピートも「本当にうれしいです。キャラクターたちは作り出してはいるけど作っている中で子供のように感じます。世界に子供を放つんですけど、大竹さんにこんなにかわいがってもらえてうれしいです」と語った。

また、日本版吹替についてピートが「最高でした。英語版よりももしかしたらいいかもしれない」と絶賛すると、大竹は「どこの国の言葉で表現しようとも元の作品が素晴らしいので、世界中の人に見てもらいたいと思います」と語り、多部は「声を録った日から今日まで公開されてからもずっと心配すると思うんですけど、褒めていただいたので少しは調子に乗りたい」と笑いを誘った。

本作について、多部は「自分も経験してきていますし、誰もが経験したことがある感情がグサグサと心に刺さる共感ばかりで。どれも必要な感情で、何かが誰かを補ったり、最終的にはチームワークが必要で。どの感情も自分らしさにつながるということを鮮やかな映像の中で教えていただけることに、共感できるところがある」と語った。

大竹は「人間は最初にヨロコビを持って生まれてくるんだというのが感動的で。そのヨロコビを支えるのがカナシミであったりイカリであったり、いろんな感情が出てきて複雑になるんですけど、今回分かったことはみんなの頭の中がヨロコビでいっぱいになるように。そのためにカナシミやシンパイやイカリがあるんだなと分かるストーリーです。これからもライリーが成長するとともに作ってほしい」とさらなる続編に期待した。

イベントでは、大竹と多部から石川県の伝統工芸品である九谷焼のサプライズプレゼントがあり、受け取ったケイシー監督は「いろんな感情があって美しい」と興奮気味に喜んでいた。さらに、来日ゲストからは前日の7月17日に誕生日を迎えた大竹にサプライズプレゼントが渡され、飛び跳ねて喜んだ大竹は「これからもヨロコビを支えて生きていきます」と笑顔を見せた。

【写真・文/編集部】

『インサイド・ヘッド2』は2024年8月1日(木)より全国で公開
監督:ケルシー・マン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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