映画『下妻物語』が公開20周年を記念して、初のデジタル上映が行われている。
いよいよ迎えた夏本番。今年の夏も注目の新作映画が続々と公開される。この特集では、おすすめの劇場公開作品のほか、自宅でも楽しめる注目の配信作品を紹介する。
今回紹介する作品は、公開20周年を記念して、渋谷ホワイトシネクイントにて初となるデジタル上映が行われている『下妻物語』。田んぼだらけの茨城県下妻に住む高校2年生の桃子はフランスのロココ時代に憧れ大好きなロリータファッションに身を包み、代官山まで洋服を買いに行く日々を過ごしていた。そんなある日、桃子は大好きな洋服を買うための資金を得るために個人情報誌に実家にある偽物のブランド品を掲載することに。商品を桃子の家に見に来てもらうことなったが、そこに現れたのは三段シートのバイクに乗ったスケバン姿のイチゴだった。この出会いがきっかけにイチゴは頻繁に桃子の家に訪れるようになる。
今年20周年を迎える本作は嶽本野ばらの同名小説を中島哲也監督が映画化したロリータ×ヤンキーの青春コメディ。これまで多くの女の子たちのバイブルとなり、ファッションの心得や勇気を与えてきた。ロリータファッションに身を包んだ桃子が自分の決めたルールだけを信じて生きている姿は世代を超えて若者の心を掴んでいく。本作の挿入歌の「タイムマシンにおねがい」や「Hey my friend」、「She said」なども作品の魅力のひとつ。この曲がかかると一気に青春時代に引き戻される人も少なくないのでは?ロリータの桃子とヤンキーのイチゴ。真逆の2人による飾らない友情や自分の譲れないもの、一歩踏み出す勇気をもらえる作品となっている。また、主演の深田恭子、土屋アンナをはじめ樹木希林や阿部サダヲ、篠原涼子、宮迫博之など個性的な豪華俳優陣が出演している。
【文/編集部】
『下妻物語』は渋谷ホワイトシネクイントにて上映中
©2004『下妻物語』製作委員会