ファイト・ヘルマー監督『ゴンドラ』が11月1日(金)より公開されることが決定した。

昨年開催された第36回東京国際映画祭のコンペティション部門でワールド・プレミア上映され、「どんなに落ち込んでる人が見ても笑顔になる」「着替えするゴンドラがすごい!想像力の勝利!」など観客の人気を集めたドイツ・ジョージア合作映画『ゴンドラ』。舞台は、コーカサス山脈の西、ジョージアの小さな村。ゴンドラ(ロープウェイ)の乗務員として働き始めたイヴァ。もう1台のゴンドラの乗務員はニノ。駅長は威張り屋のおじさんで、その態度ときたら腹が立つことばかり。だけど、2人は負けてはいない。すれ違うゴンドラで2人が交わし合う奇想天外なやりとりは、まるでゴンドラ合戦。その楽しさは、やがて地上の住民も巻き込んでいく…。

監督は『ツバル TUVALU 』(1999)、『ブラ!ブラ!ブラ!胸いっぱいの愛を』(2018)の“セリフなし映画”の名匠ファイト・ヘルマー。その唯一無二の独特な世界観に、熱心なファンが集まった昨年の東京国際映画祭の上映後Q&Aで、監督は「セリフがないから生まれる映画的瞬間を見てほしい」と語ったが、まさにセリフがないからこその映画的喜びに溢れた作品だ。7月のフランス公開でも「愛する自由に捧げられた、きらめく讃歌。美しいジョージアの風景の中に、ジャック・タチの精神(エスプリ)が現れる。」(仏 La Croix紙)と、フランスを代表する天才監督で喜劇役者でもあるタチの名前まで出すマスコミもいるほどの高評価を受けている。

2つのゴンドラは、行ったり来たり。世界のどこかに行けるわけではないけれど。想像力があればどこへでも行ける。そんなメッセージを感じさせる本作は、コロナ禍が世界を覆い自由な行動が制限されていた3年前に、小規模のクルーで撮影できる映画はできないかと、監督がアイデアを練り上げたという。気分がふさぐ日にもイヤなことがあった日にも、この映画を見れば、気持ちが晴れやかになり、 映画館の暗闇の中で思わず笑顔になってしまう作品に仕上がっている。

『ゴンドラ』は2024年11月1日(金)より新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開
監督&脚本:ファイト・ヘルマー
出演:ニニ・ソセリア、マチルド・イルマン 
配給:ムヴィオラ
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