山村留学をテーマにした映画『おしゃべりな写真館』が10月11日(金)からの全国公開に向けて新メインビジュアルが公開された。

2022年7月から2023年5月の約1年にわたり四季折々の十勝・鹿追の風景の中で撮影された本作『おしゃべりな写真館』。物語は山村留学をテーマに目を患った主人公が偶然出会う少女との交流がきっかけで生きる希望を見出していく。藤嘉行監督が鹿追に移住して新聞配達を手伝い、ロケハンを重ね奇跡のような瞬間を映画の中に収めることができた。映画の顔である『三國寫眞館』は「TOKYO VICE」の美術監督でも知られる太田喜久男が手がけ、地元の方々と協力してオープンセットを建てた。

今年2月にシネマ太陽帯広から北海道先行上映され北海道全土に拡大公開された本作は、公開初日から連日満席が続き、3週間平日でも満席動員を記録し1万人の動員につなげた。そして、8月23日(金)より、 北海道国際映画祭が道内7会場で開催され、本作『おしゃべりな写真館』が招待作品として、全7会場でオープニング上映またはクロージング上映される。上映後はすべての会場で監督の舞台挨拶があり、10月20日に大樹町でのクロージング上映には主演の中原丈雄も駆けつける。

予告編

ストーリー

北海道の十勝平野の北部、鹿追町に100年近い歴史のある写真館が建っている。三代目・三國勘太郎(橋爪功)が亡くなり住む人のいない写真館に、2年前に亡くなった娘・敬子(賀来千香子)の夫、フォトグラファーの松原雄二(中原丈雄)がやってくる。緑内障となり失意の雄二の元へ、「写真館を譲る」と勘太郎の遺書が届いたからだった。 写真館を処分するつもりでやって来たのだが、鹿追町の大自然に触れ、離れづらくなっていく。冬のある日、雪の中で動けなくなっている少女・吉本麻衣(14)を助ける。麻衣は、京都から山村留学でこの地へ来ていた中学生だった。心に傷を持つ麻衣と目が見えなくなる失意の雄二。雄二は、麻衣の里親となり写真館での二人暮らしが始まる。

そこへ、幽霊の勘太郎と敬子が現れる。驚く麻衣。麻衣には、幽霊と話せる能力があったのだ。勘太郎は、死ぬまでに町の人々の写真集を作るという計画を持っていた。カメラを持たなくなった雄二を、麻衣に協力させ写真を撮らせようとする勘太郎。敬子は、愛する夫を残し先立ったことを雄二に謝りたいが、どうすることもできない。 果たして、雄二は、目が見えなくなる中、カメラを持つことができるのか? 麻衣の心の傷は、癒えるのか?勘太郎の写真集は完成し、成仏できるのか? 敬子は、雄二を励まし愛していると伝えられるのか? 大自然の四季を通して、4人(2人は幽霊)の思いが描かれる心温まるドラマ。

『おしゃべりな写真館』は10月11日(金)から新宿ピカデリーほか全国で公開
監督・脚本:藤嘉行
出演:中原丈雄
 山木雪羽那
 小宮孝泰、中川和恵、なすび、橋爪渓、
 水町レイコ、上地慶、勝部演之、谷川清美
 賀来千香子
 橋爪功
配給:シネメディア
© 和ら美