主演:河合優実×監督・脚本:入江悠『あんのこと』が9月13日(金)よりPrime Videoで見放題独占配信が開始される。
香川杏、21歳。シャブ中でウリの常習犯。ホステスの母親と足の悪い祖母と、3人で暮らしている。子どもの頃から、酔った母親に殴られて育った。小4から不登校。初めて体を売ったのは12歳で相手は母親の紹介だった。希望はおろか絶望すら知らず、ただ繰り返される毎日。そんな薄暗闇の世界が、ある出会いをきっかけに少しずつ変わり始める。だが、やっと繋がった細い糸も突然のコロナ禍に断ち切られてしまい──。
未曾有の事態が、私たちの社会を根底から揺さぶっていた2020年春。ひと気の途絶えた東京の路上で、1人の女性が命を断った。薬物から更生し、自分の人生を始めようと誓った矢先。パンデミックに行く手を阻まれ、力が尽きた。彼女の目には、一体どんな景色が映っていたのか。何を求め、何と戦い、どこに向かおうとしていたのか。
主人公の杏を演じるのは河合優実。2019年のデビュー以来、あまたの映画賞に輝いてきた若手の最注目俳優だ。本作のシナリオと出会った河合は「彼女の人生を、自分が生き直す」と決意。モデルの女性を知る関係者から何度も話を聞き、その生い立ちや暮らしに思いを巡らせた。入江監督が「河合さんでなければこの映画は撮れなかった」と述懐したほどの圧倒的リアリティーで、杏の苦しみと喜びを完璧に体現してみせた。
杏に更生の道を開こうとするベテラン刑事の多々羅役には、シリアスな人間ドラマからコメディーまでひっぱりだこの佐藤二朗。正義感や愛嬌と、ある種の底知れなさが無自覚に混じり合った完璧な人物造形で、この作品に奥行きと重層性を与えている。杏と多々羅を取材するジャーナリストの桐野は、日本映画のなかで唯一無二の存在感を放つ稲垣吾郎。ときに傍観者にならざるをえない葛藤は、観客の視線と強く共振する。
監督は『22年目の告白―私が殺人犯です―』(2017)、『ギャングース』(2018)、『AI崩壊』(2020)、『映画ネメシス 黄金螺旋の謎』(2023)など幅広いジャンルの作品を手掛けてきた入江悠監督。『あんのこと』は9月13日(金)からPrime Videoにて見放題独占配信開始。
予告編
『あんのこと』は2024年9月13日(金)よりPrime Videoにて見放題独占配信
監督・脚本:入江悠
出演:河合優実、佐藤二朗、稲垣吾郎、河井青葉、広岡由里子、早見あかり
配給:キノフィルムズ
©2023『あんのこと』製作委員会