『がんばっていきまっしょい』完成披露上映会 雨宮天「一人一人に共感できる部分が多かった」

劇場アニメ『がんばっていきまっしょい』の完成披露上映会が9月22日（日）に丸の内ピカデリーで行われ、雨宮天、伊藤美来、高橋李依、鬼頭明里、長谷川育美、櫻木優平監督が登壇した。

原作は、1995年に「坊っちゃん文学賞」大賞を受賞した傑作青春小説「がんばっていきまっしょい」（敷村良子）。自然豊かな愛媛県松山市を舞台に、ボート部に青春をかけた女子高校生たちの成長や、等身大の心のゆらぎを瑞々しく描く物語は、1998年に田中麗奈主演で実写映画化されロングランヒットを遂げ、2005年にも鈴木杏、錦戸亮主演でドラマ化された。劇場アニメーションとして新たに誕生した本作では、主人公・村上悦子役の雨宮天をはじめ、ボートに青春を捧げる部員たち演じる伊藤美来、高橋李依、鬼頭明里、長谷川育美という豪華な声優陣が揃う。監督を櫻木優平、脚本を大知慶一郎、キャラクターデザインを西田亜沙子が担当する。

本作の魅力について「映像もキャラクターの細やかな心理描写であったり、音楽であったり、一つ一つに青春が詰め込まれていると感じました」という長谷川は「私はこういう高校生活を送ってきていないので、いいなうらやましいなと思いながら見ているところもありつつ、悦ネエの気持ちに“すごい分かる！”と共感できる部分もあったり、ひとりひとりがどう人生を歩んできたのかによって感じ方が変わってくるんじゃないかと思います」とコメント。

鬼頭は「思春期の頃だったり、大人になっていくと何かを本気で頑張ることが恥ずかしいと思ったり、一歩踏み出せないと思うことが増えてくると思う」と話す鬼頭は「頑張って何かに本気になった時にしか見えない景色ってあるなと、この作品を見て改めて思わされた」と本作を受けての思いを語り、「何かやりたいことだったり、一歩踏み出せないと思っていることがある人に刺さって、背中を押してくれる作品になっていたらうれしい」と語った。「映像は細部まで丁寧こだわったり、ここのシーンがこうだと語ったら時間が足りないくらいこだわられている」と話す高橋は「好きなシーン、好きなセリフ、刺さった思いがたくさんあると思う」と感慨深げに語った。

また、伊藤は「声を当てている時から、『がんばっていきまっしょい』に出会った時から早くみなさまにこの作品を届けたいという思いでいっぱいだったので、今日という日を迎えられて幸せな気持ちでいっぱいです」と話す伊藤は「爽快な気持ちになると思いますし、一つのことを頑張ることだったり、自分の気持ちに正直に生きることって時には励みになることだなと実感できると思います」と本作への思いを伝えた。

さらに雨宮は、本作を鑑賞して「内容を知っているはずなんですけど、夢中になって、臨場感を味わって、この世界の中に没入して、一人一人に共感できる部分が多かった」といい、「見ないようにしている自分の弱さに触れられるような感じがして。もぞもぞするなという気持ちがありながらも、最後には爽やかな気持ちで包んでくれる作品だと思います」とアピールし、何度も鑑賞した上で「見るたびに新しい発見がある。一人一人の心理描写が繊細に描かれているので、それぞれの視点に注目して見ていくと、新しい見え方とか、キャラクターの別の部分が見えてきたりするので、何度でも味わっていただきたいです」と本作の魅力を語った。

【写真・文／編集部】