藤ヶ谷太輔×奈緒 W主演映画『傲慢と善良』のスポット映像とメイキング写真が解禁された。

2019年に単行本が発売されると、現代に生きる人々のリアルな恋愛観や価値観が描かれた本作は第7回ブクログ大賞を受賞し、20代、30代を中心に多くの共感を呼び話題が広がり、2023年最も売れた小説となった辻村深月『傲慢と善良』。主人公の架と真実はマッチングアプリで出会い婚約した直後、真実が突然失踪してしまう。彼女を探すうち<知りたくなかった過去と嘘>が明らかになる。すべてをさらけ出した2人がたどり着く“一生に一度の選択”を描くドラマティック恋愛ミステリー。

本作で4年振り、2度目の共演となった藤ヶ谷と奈緒。月日を全く感じさせないほど自然に打ち解けた2人は、撮影前から萩原監督を交え自身の恋愛観や結婚について、どっぷり話し合ったという。物語の生みの親である原作の辻村も現場を訪れ、キャストとスタッフが一丸となって議論する様子を目の当たりにし、その熱量の高さに「この本を書いてよかった」と強く感じたというほどだ。

そして完成した映画を観た辻村は「観終えたあとには『もう、これが見たかった!』という感じになっていました」と納得の出来栄えに太鼓判。特に二人が演じるキャラクターの等身大の姿に対して、「二人ともカッコいい、かわいいけど、“カッコ悪い”っていうところをすごく大事に演じてくださっているんです。でも人が生きてくってそうだよな、とすごく伝わってきて。もうめちゃめちゃ面白かったです」と、繊細に体現された主人公の姿に心動かされたことを明かす。奈緒も「“カッコ悪さ”は、萩原監督と藤ヶ谷さんと私と3人で話すときにすごく大事なキーワードにしていました」と、演じたキャストたちにとっても重要な要素だったと明かしている。

そんな架の“カッコ悪さ”を藤ヶ谷が体現したシーンを収めたスポット映像も公開された。真実がついた嘘の真相を知った架が、声にならない思いを叫ぶこのシーンを辻村はお気に入りの一つに挙げ、「架が床にのたうち回って、『あーっ!』と叫ぶシーンは、もう皆に観てほしいですよね!もれなく観てほしい!!」と語る。これには奈緒も激しく共感し、『私はあの撮影にいなかったので、試写で初めて観たのですが、『あっ、真実が見たかった架くんってこれだな』とすごく思った」と、架が自分をさらけ出した苦悩のシーンを称賛した。外見も内面も一見完璧に見えるが、どこか抜けたところがある架の本質を表現した藤ヶ谷の「“カッコ悪く”のたうち回るシーン」に注目だ。

以前より映画化を熱望し、満を持して架を演じることになった藤ヶ谷は、劇中で架が身に着けていた時計を実際に購入したというほど本作への思い入れが強い。「自分にとっての代表作になれば良いなと思っています。とにかく刺さる言葉が沢山あると思うので、映画を観た方にとって刺さる 1 本になってもらえたら嬉しいです」と、俳優人生をかけて挑んだ一作に自信を覗かせる。

スポット映像

『傲慢と善良』は2024年9月27日(金)より全国で公開
監督:萩原健太郎
出演:藤ヶ谷太輔、奈緒
 倉悠貴、桜庭ななみ/阿南健治、宮崎美子
 西田尚美、前田美波里
配給:アスミック・エース
©2024「傲慢と善良」製作委員会