山田孝之&仲野太賀 W主演×白石和彌監督映画『十一人の賊軍』のメイキング映像が解禁された。

「日本侠客伝」シリーズ(1964~)、「仁義なき戦い」シリーズ(1973~)などを手掛け、東映黄金期の礎を築いた脚本家・笠原和夫が1964年に執筆した幻のプロットが、60年の時を経て映画化される。明治維新の中で起きた“戊辰戦争”の最中、新発田藩(現在の新潟県新発田市)で繰り広げられた歴史的事件・奥羽越列藩同盟軍への裏切り=旧幕府軍への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた11⼈の罪⼈たちが「決死隊」として砦を守る任に就く物語——この巨匠が手掛けたプロットを、企画・プロデュースの紀伊宗之と白石和彌監督、脚本の池上純哉たち平成ヤクザ映画の金字塔『孤狼の血』チームが受け継ぎ、令和に新たな集団抗争劇として誕生させる。その一大プロジェクトの主演には現代の日本映画界で双璧をなす超実力派俳優山田孝之と仲野太賀の2名が抜擢され、死と隣り合わせの戦場を我武者羅に駆け抜ける。それぞれの思惑が錯綜し、一瞬たりとも気が抜けない裏切りと葛藤の物語が2開幕。運命と対峙する激闘が日本人の奥底に燻る反骨精神に火をつける。

今回、劇伴収録の様子を収めたメイキング映像が到着した。本作の音楽を担当した松隈ケンタと白石和彌監督が劇伴の収録でタッグを組んだのはなんと、イタリア・ミラノを拠点に活動する“ミラノ交響楽団”!メイキング映像では、今年2024年4月にミラノのコンサートホール、オーディトリウム・ディ・ミラノ(Auditorium di Milano Fondazione Cariplo)に降り立った2人の様子が切り取られ、収録前から大規模なスケールでの収録に期待の表情を浮かべている。

白石監督はこの収録を「幸せな空間」と表現し、「松隈さんの音楽がすごく良くて、音楽が一日中耳で鳴っている感覚だった」と楽曲と生で聴く演奏の迫力に喜びの言葉をこぼした。短い期間ながら現地のスタッフ・奏者たちと心を通わせ、時に意見をぶつけ合いながら収録を終えた松隈からは、「まずは楽しんでやるというイタリアの気質のようなものを感じました。そして、“ジャポネーゼに負けないように!”という熱い気持ちもあったみたいなので、いいケミストリーが生まれたと思います!」と楽曲に対する自信のコメントも。

日本の音楽シーンを賑わす松隈ケンタによる、日本のアイデンティティが随所に感じられる繊細なサウンドと、イタリアが長い歴史の中で培ってきた芸術へのアツい情熱が吹き込まれた演奏が掛け合わさり、生命力にあふれた楽曲が完成した。登場人物たちの沸き立つ怒り、哀しみ、愛情、闘志…生きる意味となる、あらゆる感情を内包した曲たちもぜひ劇場で体感してほしい。

メイキング映像
松隈ケンタ コメント

ミュージシャンとしては海外レコーディング、しかもオーケストラでというのは一つの夢でもあるのでやっぱり楽しみで挑戦し甲斐がありました。その反面、イタリアでの収録についてはスタッフさん含め、未知の領域でもあったので、ドキドキしながら現地まで行きました。
収録前から音の厚みやスケール感など、日本とはまた違った迫力が出せるのではないかと期待し、この映画も世界に届けようという想いがあるので、世界クオリティを目指しました。
オーケストラの皆さんからは演奏前にストーリーを教えてほしいと言われました。その場でストーリーを教えると、その後の演奏がガラッと変わったり、ぴたりと揃ったりするんです。感受性、想像力、表現力が素晴らしい方々でしたし、まずは楽しんでやるというイタリアの気質のようなものを感じました。そして、「ジャポネーゼに負けないように!」という熱い気持ちもあったみたいなので、いいケミストリーが生まれたと思います!

『十一人の賊軍』は2024年11月1日(金)より全国で公開
監督:白石和彌
出演:山田孝之、仲野太賀
尾上右近、鞘師里保、佐久本宝、千原せいじ、岡山天音、松浦祐也、一ノ瀬颯、小柳亮太、本山力
野村周平、田中俊介、松尾諭、音尾琢真/柴崎楓雅、佐藤五郎、吉沢悠/駿河太郎、松角洋平
浅香航大、佐野和真、安藤ヒロキオ、佐野岳、ナダル/木竜麻生、長井恵里、西田尚美
玉木宏/阿部サダヲ
配給:東映
©2024「十一人の賊軍」製作委員会