第37回東京国際映画祭のTIFFシリーズ『外道の歌』舞台挨拶が11月2日(土)に有楽町よみうりホールで行われ、窪塚洋介(鴨ノ目武役)、亀梨和也(島田虎信役)、南沙良(開成奈々子)、白石晃士監督が登壇した。
10月28日(月)~11月6日(水)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催される第37回東京国際映画祭。「ヤングキング」で2014年から2023年まで連載されていた「善悪の屑」と続編の「外道の歌」をDMM TVオリジナルドラマ『外道の歌』として実写化。通称カモこと鴨ノ目武役を窪塚洋介、通称トラこと島田虎信役を亀梨和也、復讐を決意する引きこもり・開成奈々子役を南沙良が演じ、監督を⽩⽯晃⼠が務める。
冒頭では窪塚が「世界最速の、今日撮って出し…」とジョークを交えて挨拶すると、亀梨は「夏くらいに、(撮影は)何か月前に終わってます(笑)」とツッコミを入れるなど舞台挨拶は和気あいあいとした雰囲気で行われた。
本作への出演について「原作を読んで、2巻目くらいで『出たくない』ってなったんです」という窪塚は「あまりにも凄惨な内容で、ちょっと原作者の渡辺さんのことも嫌いになってた」と明かしつつ、「あと1巻だけ読んでとマネージャーに言われて」と振り返り、その結果「亀ちゃんとコンビを組んでここに至る」とコメント。「何が正義で何が悪くかは視点で違うし、状況だったり、うつろいやすかったり、不安定なもので答えがないと思う」といい、「みなさんにゆだねるしかない。それぞれの答えのようなものを感じてもらえたら」と語った。
その窪塚とタッグを組む亀梨は、本作について「目を背けたくなるような出来事が巻き起こっていて。非常にこの作品が持っている深いテーマでもあったりするので、心してみていただきたい」と紹介しつつ、「初めて共演させていただいて、こういった作風ではあるんですけど、現場は穏やかな時間をみんなで作っていただけましたし、メリハリがある現場を先頭で引っ張っていってくださった」と窪塚の印象を語った。
これに窪塚は「それはお互い様だと思います。亀さん…」と、普段は“亀ちゃん”と呼んでいる亀梨のことを思わず“亀さん”と呼んでしまい、亀梨は「亀さんに昇格?(笑)」と笑いを誘った。さらに窪塚は「役に向かう姿勢が素晴らしいので、彼と一緒に現場にいて俺も頑張らなきゃと思いましたし、たくさんいい刺激をもらって。人という字の上が俺で、下が亀ちゃんだった」と2人で“人”の字を表現し、「本当にいいエネルギーをいっぱいいただきました」と会場を沸かせらた。
また、「引きこもりでゲームが好きという設定なんですけど私もゲームが好きで。仕事がない日は引きこもっている」と共通点があったとことを明かしつつ、「語尾に“なになにっすよ”というのがつく。それが言いづらくて」と振り返ると、亀梨が「普段からそうやってしゃべってなかったっけ?」というと「うれしいっす」と返し会場は笑いに包まれた。
2人でのバディを描く本作に「2人とも普段とだいぶ違った」と話す窪塚は「俺のほうでいうと全然芝居しなかった。セリフ量が圧倒的に少ない。1日に3言しか言わないのもざらです。トラとの対比でいうとトラがめちゃくちゃしゃべるので、ものすごい差を感じる」といい、さらに「準備も俺は15分、亀ちゃんはタトゥーを入れるから2時間前に来てた。何もしないことを求められていたので、そこは今までと圧倒的に違った」と笑いを誘った。
【写真・文/編集部】
第37回東京国際映画祭は2024年10月28日(月)~11月6日(水)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催