“虚”と“実”が交錯する前代未聞のエンターテインメント超大作『八犬伝』のVFXメイキング映像と写真が解禁された。
唯一無二の奇想天外な物語で、日本のファンタジー小説の元祖と称えられる「南総里見八犬伝」。1842年に完結してから200年近くの時を超え、現代のエンターテインメントに多大な影響を与え続けている山田風太郎の小説『八犬伝 上・下』(角川文庫刊)を、ダイナミックかつ緻密なVFXを駆使して実写映画化。本作は里見家の呪いを解くため、八つの珠に引き寄せられた若き八人の剣士たちの運命をダイナミックなVFXで描く【虚】パートと同時進行で、180話にもおよぶ物語を悩み苦しみながら28年もの歳月をかけて書き上げた人気作家・滝沢馬琴の創作の神髄、浮世絵師・葛飾北斎との奇妙な友情、そして馬琴を支えた家族の絆が描かれる【実】パートが交錯するこれまでにない新たな『八犬伝』が誕生した。
今回、芳流閣シーンのVFXメイキング映像と、見事な“死闘”を繰り広げた渡邊圭祐&水上恒司がその裏側を語る特別映像が解禁された。八つの珠に引き寄せられ出会いを果たす八犬士たち。冒険のさなか、後に彼らのリーダーとなる犬塚信乃(渡邊)は、信乃を捕えようとする十手使いの豪快な男・犬飼現八(水上)と対峙し、芳流閣の瓦屋根の上で壮絶な戦いを展開することになる。
このシーンは、渡邉と水上以外は全てVFXで制作され、2人のアクションシーンの撮影は、富士山が見えるロケーションに十畳程のグリーンバックと屋根に見立てた30度の傾斜のセットで行われた。CGは屋根の瓦の形状の細部までこだわっており、平場で撮影したアクション映像の合成を考えると平瓦にしたほうがいいのではと曽利監督は考えたそうだが、最終的に丸瓦にする難題にチャレンジし、より迫力のあるシーンを作り上げている。
解禁された特別映像では、『八犬伝』の世界を忠実に再現するために最新VFX技術と実景の撮影を巧みに融合させる過程が映し出されており、さらに実際に撮影に挑んだ渡邊と水上の二人によって、撮影秘話が明かされている。
芳流閣のシーンは、「原作ファンの方からも再現してくれてよかったと一番言われることが多い気がします」と語る渡邊。グリーンバックや高所での撮影も多く、「物理的に過酷な状況でのアクションシーンの撮影で、そういう意味での大変さも心に残った」と振り返る。水上は、主演の役所広司にも「やっぱりVFXはいいな、【虚】のほうはいいな、カッコいいな」と絶賛されたことを明かし、現八として劇中で初めてセリフを言うシーンでもあったことから、撮影現場の環境は気にならないほど集中していたという。
苦労の末完成したシーンを観た渡邊は、「当時撮影していた情景と画が一致しない。観客の皆さんと同じリアクションで観ていました」、水上も「どれだけの時間と工程を踏んでこれを僕らが今目の当たりにできているのか、わからないぐらい」と驚嘆の声を上げていた。キャスト陣も圧倒されたという芳流閣のシーンはもちろんのこと、どこまでが実景でどこからがVFXなのかわからないほどのリアルとファンタジーが絶妙に融合された『八犬伝』は映画館の大スクリーンで体感してほしい。
VFXメイキング映像
『八犬伝』は全国で公開中
脚本・監督:曽利文彦
出演:役所広司
内野聖陽
土屋太鳳/渡邊圭祐、鈴木仁、板垣李光人
水上恒司、松岡広大、佳久創、藤岡真威人、上杉柊平
河合優実/栗山千明
中村獅童、尾上右近
磯村勇斗、立川談春、黒木華
寺島しのぶ
配給:キノフィルムズ
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