『私にふさわしいホテル』の完成披露舞台挨拶が11月20日（水）に新宿ピカデリーで行われ、のん（中島加代子役）、田中圭（遠藤道雄役）、滝藤賢一（東十条宗典役）、髙石あかり（東十条美和子役）、堤幸彦監督、原作者の柚木麻子が登壇した。

話題作を次々と発表してきた柚木麻子のいちばん“危険な”作品ともいえる『私にふさわしいホテル』を映画化した本作。新人賞を受賞したものの、大御所作家・東十条宗典の酷評により、華々しいデビューを飾ることなく、小説を発表する場も得られなかった文学史上最も不遇な新人作家・加代子が文壇への返り咲きを狙う文壇下剋上エンタテインメント。主人公・加代子を演じるのは『さかなのこ』で新たな魅力を発揮し、俳優、アーティストとして様々な分野で活躍するのん。監督にはテレビドラマ、映画、舞台とあらゆるジャンルでヒット作を生み出し、社会現象を作ってきた堤幸彦監督。初タッグの2人が作り出す文壇下剋上エンタテインメントが誕生する。

本作で、加代子（のん）に原稿を落とされたことを恨み、加代子が出版業界で生きていけないようあの手この手で追い詰めていく因縁の相手にして出版業界を牛耳る大御所作家・東十条宗典（滝藤賢一）が唯一頭の上がらないじゃじゃ馬娘・東十条美和子を演じる髙石あかり。

会話劇の応酬となるシーンもあるという髙石は「短いシーンだからこそ、美和子の登場した瞬間の目であったり、会話をしている途中の父への怒りの目線とか、そういうものにより鋭さが増せた。短いシーンだからこそそういう演技ができた」と話し、「その会話劇が楽しかったという思い出があります。休憩中も仲良くお話してくださって楽しかったです」と撮影を振り返った。

のんや滝藤との共演について、髙石は「いつかご一緒したいと思っていた方々だったので夢みたいで。贅沢な時間だった」と語った。

また、髙石は「この作品の中の怒りはパワーになるという言葉が好きです」と話し、悔しさは明日頑張ろうという糧になると思うんですけど、この作品では怒りや悔しさが笑いに変わっているので楽しんでいただければ」と本作をアピールした。

【写真・文／編集部】

『私にふさわしいホテル』は2024年12月27日（金）より全国で公開
監督：堤幸彦
出演：のん
　田中圭、滝藤賢一
　田中みな実、服部樹咲、髙石あかり／橋本愛
　橘ケンチ（EXILE）、光石研、若村麻由美
配給：日活／KDDI
©2012柚木麻子／新潮社　©2024「私にふさわしいホテル」製作委員会