染井為人による小説を実写映画化した『正体』の「公開記念特別映像-信じる-編」が解禁された。

藤井道人監督が手掛ける、極上のサスペンスエンタテイメントが誕生する。日本中を震撼させた殺人事件の容疑者として逮捕され死刑判決を受けたが脱走し潜伏を続ける主人公の鏑木(横浜流星)。沙耶香(吉岡里帆)は、東京でフリーライターをしている鏑木が家がないところを助け、一緒に暮らし指名手配犯だと気づくが彼の無実を信じる。和也(森本慎太郎)は、大阪の日雇い労働者として共に工事現場で働く鏑木と親しい友人となるが、犯人ではないかと疑う。舞(山田杏奈)は、長野の介護施設で働く鏑木と出会い恋心を抱く。刑事の又貫(山田孝之)は、潜伏しながら各地に出没し日本を縦断していく鏑木を追う。4人が出会った鏑木は、それぞれまったく違う姿をしていた―。4人の視点から描かれる、鏑木の本当の“正体”とは?彼は、凶悪犯なのか、それとも無実の青年なのか―。

今回、メイキング映像とキャスト&監督陣によるインタビューで綴られた「公開記念特別映像-信じる-編」が解禁された。本作の撮影について、横浜は「本当に1シーン1カット妥協せずに撮っているので、毎回キタなと思ったらOKをもらえるような感覚。その妥協しない姿勢が藤井組だと思う」と語る。

今回が藤井監督作品初出演となった吉岡里帆、森本慎太郎、山田杏奈はそれぞれ「藤井さんはすごく優しい方なんだろうなというのは映画を観ていても思っていたんですけど、そういう人だから人の痛みだったり人の葛藤を優しく、でも余すことなく繊細に描けるんだろうなと感じました」と吉岡、「すごく充実した時間だったけど、自分の現状が分かったっていうのはすごくありましたね。ずっと難しかったですし本当に大変でしたけどめちゃくちゃいい経験でした」と森本、「藤井組の撮影っていうだけで日々ワクワクしてましたし、藤井さんの演出の仕方とかも、一つ一つがすごく贅沢にやらせてもらえました」と山田杏奈が藤井組の撮影について振り返っている。

また藤井監督の『デイアンドナイト』(2018)ではプロデューサーとして参加し、俳優としては今回が初出演となる山田孝之も「覚悟は必要でしたね。でもやっぱり藤井監督の演出を受けてみたいという気持ちはあったので、しかも今回(横浜)流星が主演っていうのもあって、ぜひぜひという感じでした」と藤井組への想いを語っている。

また映像では、藤井監督がキャスト陣に対し丁寧で熱のこもった演出をつけている様子と、それに呼応するように真剣に耳を傾ける俳優陣の姿も。さらに夏編と冬編に分けて撮影された本作では、長い髪と伸びたヒゲ姿で夏編のクランクアップを終えた横浜が「夏は暑さと闘い、冬は寒さと戦う」と充実した表情でコメントし。監督が「(冬編は)裸足で逃げなきゃいけないからね」と続けると「がんばります」と意気込んで見せるなど、2人の長年にわたる関係性も垣間見える。

『青の帰り道』(2018)で藤井監督作品に初出演した横浜は、今作では企画の立ち上げから関わり打ち合わせを重ね
てきた。「お互いがこの作品にかけてきた時間が長いからこそ、2人の間に鏑木がいるような感覚がすごくありました。(過去作と比べて)演出時の言葉の数がすごく減った印象だし、流星が僕の言葉を聞いてくれる量もすごく増えたような気がしました」と監督が言う通り、横浜も「自分と監督の一つの集大成となった最高の作品ができたと自信をもって言えますし、言葉を交わさずとも分かり合えるので、一人でも多くの方に届けばいいなと思っています」と本作に込めた熱い想いを語っている。

特別映像

『正体』は2024年11月29日(金)より全国で公開
監督:藤井道人
出演:横浜流星
 吉岡里帆、森本慎太郎、山田杏奈
 前田公輝、田島亮、遠藤雄弥、宮﨑優、森田甘路
 西田尚美、山中崇、宇野祥平、駿河太郎/木野花、田中哲司、原日出子、松重豊
 山田孝之
配給:松竹
©2024 映画「正体」製作委員会