時代の進化が著しい“今”描かれるべき革新的なヒューマンミステリー『本心』のアザービジュアルが解禁され、併せてスタジオジブリのプロデューサー 鈴木敏夫からコメントが到着した。
日本映画界屈指の鬼才・石井裕也監督の最新作『本心』。原作は、映画化も話題となった「ある男」の平野啓一郎による傑作長編小説「本心」。キャストには、近年ますます活動領域を拡張している俳優・池松壮亮を主演に迎え、三吉彩花、水上恒司、仲野太賀、田中泯、綾野剛、妻夫木聡、田中裕子ら、日本の映画界を牽引する豪華実力派俳優陣が集結。これまで映画・ドラマを合わせ8作品の石井監督作品に出演している池松が、原作を読み「今描かれるべき作品」として全幅の信頼を寄せる石井監督に企画を持ち込んだ、9作目のタッグ作となっている。舞台は、今からさらにデジタル化が進んだ少し先の将来。亡くなった母親の“本心”を知ろうとしたことから、進化する時代を彷徨う青年を映し出す、革新的なヒューマンミステリー。
今回、観る者の“本心”を揺さぶるアザービジュアルが解禁された。車窓に映る横顔、逆さまの身体…“現実と虚構”が混ざり合う。朔也が抱くのは、誰もが心の奥底に隠し持つ普遍的な感情、羨望、侮蔑、困惑、そして、愛。
自身の本心を見つめながら、人と対峙する事を諦めず、“生きる実感”を模索する朔也の姿こそが、ラストの希望へとつながっていく―。
公開を迎え、「何気ないセリフに、帰ってから号泣してしまった」「自分の本心は何なのか?ということも合わせてずっと考えている」「感情をエグられた」など、鑑賞後も余韻を残し、人間の“本心”に切り込む展開に自分を重ね合わせる人が続出。また、近い将来を描いたストーリーに対する感想や意見も多数挙がっている。
スタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫は「1年先の近未来のテクノロジー。いま、分かっていることはこれだけだ。“考えるヒント”がいっぱい!」とコメント。漫画家の新井英樹は「体温上がった!」「すでに人間らしさを学習したAIに、人間が“人間”を教えてもらうところまで来ているのかな」「何をもって人間とするか?現在地が問われる。観て!考えて!」とXで呼びかけ、反響を呼んだ。
本作のAI監修を務めた理化学研究所の清田純は「AI技術の発展は著しく、人が対話をする相手が人だけとは限らない日が近い将来くるでしょう。もしくはすでに始まっているかもしれません。そんな2024年に公開されるこの映画「本心」は、すぐには答えの出ない近い未来の問題について、ちょうど良いタイミングで考えるきっかけをくれると思う」と感想を寄せている。
さらに、映画コメンテーター・LiLiCoは、自身がナビゲーターを務めるラジオ番組「ALL GOOD FRIDAY」で、本作を振り返りながら「朔也とお母さんとの再会のシーンは、気持ちもよく伝わるし…」と言葉を詰まらせ、思わず涙をこぼす局面も。「将来の話だけれどSFではなく、心がテーマ。これを見たら皆、親と久々に連絡をとろうかな、連絡がとれるうちに…と思うはず」と語っていた。
いま、AIとの共存について様々な議論も巻き起こっている。脳科学の視点から最先端のVRに携わる藤井直敬と池松壮亮のトークセッションが開催された際には、藤井は「今、テクノロジーが僕らの現実と虚構の世界の境界をぐいぐい動かし始めている。知らないうちに僕らの生活に介入して操作するという世界が、フェイクニュースなども含めて、もう始まっていると思う」と語り、今後起こり得る様々な状況を勘案。その上で「AIを怖がる…というのではなく、例えば将棋やチェスではAIと一緒にプレイするように、人とAIが一緒になって良いものを生み出していくことは出来るはずだ」と持論を展開していた。朔也と共に時代に翻弄されながら、自分と他者の心を見つめ直すきっかけとなる本作。鑑賞後は必ず誰かと語り合いたくなる『本心』を、ぜひ劇場のスクリーンで堪能いただきたい。
『本心』は全国で公開中
監督・脚本:石井裕也
出演:池松壮亮
三吉彩花、水上恒司、仲野太賀/田中泯、綾野剛/妻夫木聡
田中裕子
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2024 映画『本心』製作委員会