『正体』初日舞台挨拶 横浜流星「一つの集大成となった作品」森本慎太郎「流星くんが支えてくれていた」

『正体』の初日舞台挨拶が11月29日（金）に丸の内ピカデリーで行われ、横浜流星、吉岡里帆、森本慎太郎、山田杏奈、山田孝之、藤井道人監督が登壇した。

藤井道人監督が手掛ける、極上のサスペンスエンタテイメントが誕生する。日本中を震撼させた殺人事件の容疑者として逮捕され死刑判決を受けたが脱走し潜伏を続ける主人公の鏑木（横浜流星）。沙耶香（吉岡里帆）は、東京でフリーライターをしている鏑木が家がないところを助け、一緒に暮らし指名手配犯だと気づくが彼の無実を信じる。和也（森本慎太郎）は、大阪の日雇い労働者として共に工事現場で働く鏑木と親しい友人となるが、犯人ではないかと疑う。舞（山田杏奈）は、長野の介護施設で働く鏑木と出会い恋心を抱く。刑事の又貫（山田孝之）は、潜伏しながら各地に出没し日本を縦断していく鏑木を追う。4人が出会った鏑木は、それぞれまったく違う姿をしていた―。4人の視点から描かれる、鏑木の本当の“正体”とは？彼は、凶悪犯なのか、それとも無実の青年なのか―。

企画から4年をかけて作り上げた本作だが、藤井監督は「企画の段階で流星が横にいてくれて、一緒にこの映画をやろうと走りきれたこと自体が奇跡だと思います。『正体』だけに限らず、ゴールまでいくことは奇跡で、お客さんに届けること自体が奇跡だと思っているから流星に感謝したい」と伝えた。その横浜は「紆余曲折ありましたけど、無事に完成して届けられることを心から幸せに思います。それを乗り越えたから素敵な方々と出会えて、作品作りができて、自分の中でも一つの集大成となった作品になりました」と感慨深げな様子を見せた。

「毎日これで大丈夫なのかなと不安で」という森本は「流星くんが支えてくれていた」と撮影を振り返りつつ、完成した作品を見た際には「見終わった後の帰り道で人生をさかのぼっていろんなことを考えました。それほど考えて、振り返られる作品にそんなに出会ったことがなかったので、新しい出会いに感謝だと思いました」と語った。

また、撮影時には見ることができなかったシーンを映画で見て「流星さんがめちゃくちゃ大変だっただろうなと映画を通して見て改めて思いました」と話す山田杏奈に、横浜は「状況がのしかかってきたときに、28歳の自分でもどうしようと思ってしまうし。でも彼は18歳の時に背負ってる。彼がその状況においても決して諦めない心だったり、目的を達成させるために希望を持つまっすぐ差だったり、それを維持するのは心身ともに疲弊しました」と明かしつつ、「人と出会って温かさに触れて、みなさんのおかげで生きる希望を持てたという思いもあるので、鏑木にとってそれぞれの出会いはすごく大きなものだった」と語った。

【写真・文／編集部】