『Endless SHOCK』が11月29日(金)に東京・帝国劇場で大千穐楽を迎え、カーテンコールに堂本光一、上田竜也、福田悠太、辰巳雄大、越岡裕貴、松崎祐介、松尾龍、松浦銀志、中村麗乃、前田美波里らが登壇した。

2000年11月の初演『MILLENNIUM SHOCK』以来、堂本光一が国内ミュージカル単独主演記録を更新し続ける『SHOCK』。2024年は4・5月の帝国劇場(本編・エターナル編同時上演)公演を皮切りに、7月・8月梅田芸術劇場、9月博多座を走り続けてきた。そして、11月に帝国劇場で上演され、本公演においてて『SHOCK』シリーズが幕を下ろした。

「2000年に幕を開けて当時21歳で。そんな自分を信用してくださって帝劇のステージというところに立たせていただき、24年間も毎年この景色を見せていただけたことを心より感謝を申し上げたいです」と挨拶した堂本。「2128回。訳が分からない数字ですよね。今年だけで142回」と公演を振り返る堂本は「今日始まる前に最後に何をしゃべろうかなとちょっと考えたんですけど、自分の生い立ち殻全て話して…」と話し始めると会場は笑いに包まれた。

「自分が帝劇のステージに戻ってくるとは全く考えていなくて」と話す上田は「ステージで踊りながら感慨深いものがありました」と言葉を噛みしめ、「自分の中で『SHOCK』はライバル役をやらせていただいてから、エンターテインメントについて考える場所だと思って。コロナ禍で中止になってエンターテインメントとはなんだろう、お客さん・ファンの方に喜んでもらえることってなんだろうと考えさせられた」と話し、「自分の中で深い作品になりました」と語った。

また、佐藤勝利は「『SHOCK』にエンタメのすべてを教わり、光一くんの背中を見て育ち、『SHOCK』に参加させていただいて、『SHOCK』に育てていただきました。そういう後輩は本当にたくさんいいると思います。みんな光一くんの背中を追い続けてきました」と感謝を伝えた。さらに「僕たちの胸に『SHOCK』の思いはずっと響き続けます。そういう意味では『Endless SHOCK』は終わらないと思っています」と話す佐藤は「本当に光一くん、おめでとうございます」と称賛した。

「自分がコウイチ役を演じることはないかもしれませんけど、誰かに受け継いでもらえたら嬉しいと思うのと、ファンの方にとったら複雑な思いがあるのも理解しています。自分がコウイチという人物を演じてくるにあたって、ステージに立つ人間の究極系を描いてきたんです。時を経てコウイチにも弱い部分があると自分なりに描いてきた」と話しつつ、「究極体を演じるのはつらい24年でした。だって究極じゃないんだもん、俺。自分が役に負けないようにステージに立つためには、何ができるかといったら気持ちしかない。気持ちを維持し続けるのはがんばりました」と振り返った。

さらに「自分としてはエンタメを卒業するわけではないので、次のキャリアというか、皆さんに喜んでいただけるものを発信していなかなければいけないという思いももちろんあります」と話す堂本は「舞台は儚いもので、その時見たものが終わってしまうと記憶で留めておくしかない。それが舞台の良さだったりするんですけど」と寂しさをうかがわせつつも「コウイチという人物も、『SHOCK』のカンパニー、『SHOCK』のストーリーも、みなさんの心の中にあって、思い続けられる作品となっていてくれたら、『SHOCK』はずっと生き続けていくものだと思う」と期待を込め、「それだけの作品に成長させてくださったことを、感謝を申し上げたいです」と感謝を伝えた。

【写真・文/編集部】