柚木麻子『わたしにふさわしいホテル』


柚木麻子が不遇な新人作家の奮闘を描いた小説『私にふさわしいホテル』(新潮文庫刊)が映画化を記念して、映画のビジュアルを使用した全面幅広帯付き版を制作、全国書店にて展開されている。

文学史上もっとも不遇な作家・中島加代子が起死回生を狙って巻き起こす騒動の数々をコミカルに描く、柚木麻子『私にふさわしいホテル』。2015年に文庫版が刊行された本作が映画化され、12月27日(金)より公開される。主人公・加代子役はのん、加代子の大学時代の先輩で大手出版社の文芸編集者・遠藤役に田中圭、加代子と壮絶なバトルを繰り広げる大御所作家・東十条宗典役に滝藤賢一、監督は堤幸彦が務める。

文学新人賞を受賞した加代子は、憧れの〈小説家〉になれる……はずだったが、同時受賞者は元・人気アイドル。すべての注目をかっさらわれて二年半、依頼もないのに「山の上ホテル」に自腹でカンヅメになった加代子を、大学時代の先輩・遠藤が訪ねてくる。大手出版社に勤める遠藤から、上の階で大御所作家・東十条宗典が執筆中と聞き――。文学史上最も不遇な新人作家の激闘開始。

いい小説を書きたい、その作品で世の中に認められたいという望みを抱いて突っ走り、誰も思いつかないような奇抜な方法でその願いを叶えようとする加代子。そんな加代子にとことん翻弄される遠藤と東十条。三人の激しい闘いとコミカルなやりとりは爆笑必至です。楽しさとともに、夢に向かって歩む孤独や決意に感動させられる作品。

12月27日(金)全国公開に向けて、原作に映画のメインビジュアルを使用した全面幅広帯を巻いて展開中。全国の書店で購入できる。なお、各ネット書店で注文の際には、映画帯の付いていない場合がある。

『私にふさわしいホテル』

著者名:柚木麻子
発売日:2015年11月28日
造本:文庫版
定価:693円(税込)
ISBN:978-4-10-120241-9
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