「聖☆おにいさん」初の実写映画『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』の中村光(原作者)×山田孝之(プロデューサー)×福田雄一(監督)による鼎談が行われた。
<神の子イエス>と<仏の悟りを開いたブッダ>が東京・立川の風呂なし6畳一間アパートでふたり暮らしをしながら下界でバカンスを満喫している日常を描く大胆で斬新な描写で、今や原作累計発行部数1700万部を超える異色のギャグ漫画「聖☆おにいさん」(著:中村光/講談社「モーニング・ツー」連載中/既刊21巻を初の実写映画化した本作。メガホンを執るのは福田雄一監督。主人公・イエスを演じるのは松山ケンイチ。もう一人の主人公・ブッダを染谷将太が演じる。
原作となった「スクリーンへの長い途(みち)」は劇場映画化のために中村が描いたエピソードであり、「聖☆おにいさん」史上初となる壮大な長編シリーズが元になっている。そんな原作誕生のキッカケについて、プロデューサー以外に“走馬灯に現れる人”としても本編へ出演する山田は「もともとは、僕が過去に先生の『荒川アンダーザブリッジ』の実写映画で“星”を演じさせてもらったことがキッカケです。あとは先生が『勇者ヨシヒコ』シリーズのファンだったこともあり、『福田監督なら安心してお任せできます』と言ってくださったことが大きかったですね」と映画化へ繋がった経緯について明かす。
中村は「『スクリーンへの長い途(みち)』に関しては、最初は山田さんの事務所で書き始めました。山田さんが『ここに椅子がありますよ』とおっしゃって(笑)その時は紙もペンもなかったので、山田さんが持ってきてくださって『これで書いてください』と……。その時は確か文章だけでしたが、私は注文されて書くことが好きなので楽しかったです」と貴重かつまさかの誕生秘話とともに今回の強力タッグが実現したキッカケについて回顧。福田も原作について「先生の発想が天才だなと。『新しい走馬灯を作る』って普通は考えつかない!」と唯一無二のアイデアを絶賛。
福田組といえば、豪華キャスト陣による120%コメディに振り切った臨場感たっぷりのアドリブ満載シーンも見どころのひとつ。本作においてもミカエル役の岩田剛典が突如軽快にラップを披露する姿や、熱血指導で怒鳴り散らす弁才天役の白石麻衣など各キャストの新たな一面を垣間見ることが出来るが、福田組ならではのキャスト陣のはじけ具合について山田は「みんなストレスたまってるんですよ」と笑いつつ、クセ強な登場人物たちに囲まれながらも最後までイエスとブッダをブレることなく演じ切った松山と染谷について「お2人とも本当に肝が据わっているなと。何が起こっても、根っこのところが動じないというのはお2人だからこそだと思います」、中村は「私は染谷さんのお顔がすごく神様っぽくていいなと思いました(笑)松山さんのイエスはもちろん神様っぽい感じもあるんですけど、同時に息子っぽさもあって。お父さんとのやり取りも親子で普通にしゃべってる感じで、それを横で友達=ブッタが見ているみたいな雰囲気があってとてもよかったです」とそれぞれ賞賛し、映画で再タッグとなった福田も「松山くんも染谷くんも僕のファン歴がかなり長いので、お2人に出てもらって本当によかった!」と改めて主演2人への感謝を口にしている。
原作者の中村も「登場人物全員がそれぞれに魅力的で、全員のファンになりました。キャラクターたちが動いているところを、『もうちょっと見たいな……』という気持ちになったので、試写の後は寂しくなってしまいました」とそのクオリティに大満足の映画『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』は今週金曜日より全国で公開。
『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』は2024年12月20日(金)より全国で公開
脚本・監督:福田雄一
出演:松山ケンイチ、染谷将太、賀来賢人、岩田剛典、白石麻衣、勝地涼、仲野太賀、神木隆之介、山本美月、桜井日奈子、川口春奈、中田青渚、吉柳咲良、田中美久、森日菜美、安斉星来、山田孝之、ムロツヨシ、佐藤二朗、窪田正孝、藤原竜也
配給:東宝
©中村光/講談社 ©2024映画「聖☆おにいさん」製作委員会